2ntブログ

2012年02月

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記8 小雪編2

さて、第2話です。
小雪メインで見ていくと、一番の見せ場は学校のシーンでしょうか。部分的なコンプレックスを強く刺激された小雪に注目です。


第2話「アメリカン・フィアンセ」
小雪と涼子の買い物で涼子と浩二のデートが潰れ、結局母娘の買い物に浩二が同行する、という第1話の反省が余り活かされていない冒頭。

小雪「なに?何か言った?」
浩二「久しぶりに小雪と外出だからな。どの服着てくか、めちゃくちゃ悩んじまって」
小雪「………」
浩二「あ、いかん…また親父の癖が。こ、小雪、今のは…」


浩二のちょっとした一言で機嫌が激しく乱高下する小雪。無意識で口説いてしまってる責任は重いぞ、浩二。

というところに昭から電話。大切な客人が来るから丁重にもてなせという話をされる。電話口から銃声みたいなのが聞こえることに疑問を覚えていると来客。金髪碧眼でどう考えてもアメリカ人の女の子。


先制攻撃でキスされる浩二。それを見てしまった小雪。小雪が手にしているのは浩二に着せようとしてたTシャツなんですが、日の丸デザインってネトウヨでも着ないだろww



怒りを買ってしまった浩二。合同家族会議と言うか、これは人民裁判か軍法会議か異端審問。冒頭陳述を先ほどのCG一枚で片付ける小雪。分かりやすくて良いww

かおり「その前にさぁ…その娘はどしたの?小雪が窓から突き落とした?」
小雪「してないっ!」

実際、小雪ならしかねない。




「コージのオヨメサンなるべく。やてキマシタ」の一言に驚愕する面々。それを見て、昭の得意台詞。誰の通夜かって、ちょっと早いけど浩二の通夜になるんじゃないですか?嫉妬に狂った女性陣に殺されて。

クリスが昭のフィアンセだという話やら、アメリカの中部に言ってたはずなのに東海っぽい方言で喋ってるとか、クリスが浩二に会いに来たのは昭の息子だからだというような話がありまして。

クリス「アレックスを若くしてカッコよくシタ感じッテ聞いてたデスが…期待通りデス」
小雪「おじさまはともかく…浩二がかっこいい?アメリカ人の美的感覚ってどうなってるの?」
かおり「…小雪が気になった方はそっちか」
小雪「え?」
かおり「な~んでもない」

昭の息子だから浩二に会いに来た、という部分が主なツッコミどころなんですが、小雪が反応したのはこちら。他人が浩二を褒めても貶しても気に入らないのが小雪。

藤枝家親子会議。

ベタな幼馴染路線一直線の一言。
しかし、浩二の恋人である涼子が小雪をなだめる側に回ってるのは親子だから当然のこととは言っても不思議な感じですね。

かおりは浩二に対してもアメリカからはるばるやってきたクリスに優しくしてやれと説く。大人の対応だ。流石は母親兼任。

しかしまぁ、内心は複雑な訳で。



翌日。小雪いじりキャラとして定着しつつある女生徒1(園田由香)と、学校で遭遇する浩二。

女生徒1「小雪のことなんですけど~、昨日、何かありました?」
女生徒1「折角いい雰囲気になったのに役に立たなかったとか」
浩二「なにが!?」
女生徒1「違うんですかぁ、それじゃなんなんだろうなぁ…」

なにがってナニがだよ!

女生徒1「強いていえば、信じていた旦那様に裏切られ、いきなり愛人に家まで押しかけられて茫然自失の若妻のような…」
浩二「正直にどこまで聞いたか白状しろやオラァ!」
女生徒1「…別に何も言ってないし~」

何も聞いてなくてここまで当てられたらエスパーですよ。

女生徒1「本当にどうしたのよ小雪?昨日、何かあったの?折角いい雰囲気になったのに来ちゃったとか」
小雪&浩二「なにが!?」
女生徒1「それだと今日機嫌が悪いのも辻褄があるのよね。つまり二日目の…」
浩二「小雪…お前、友達は選べよ」

ホント、浩二さん仰るとおりで。

小雪「結婚するんだって、“桜木先輩”」
女生徒1「あんたと?あんた以外と?」
浩二「かと言って、その二択はどうかと思うぞ」


いや、この状況で重要なのはその点だろ。小雪のこの状況は、前者ならマリッジブルーだろうし、後者なら嫉妬に狂っているんだろうし。

女生徒1「相手は?鬼娘?未亡人?それとも男女とか」
浩二「宇宙人にも管理人さんにも格闘家にも知り合いはおらん」

丸戸お気に入りの高橋留美子作品集。前から「うる星やつら」「めぞん一刻」「らんま1/2」だけど、クリスは服装の感じからしてラムに一番近いか。あと、小雪はらんま1/2の茜ポジションだよね。

小雪「色白で~、バストすっごくて~、けどウエストはキュッと引き締まってて~」
女生徒1「うわ…小雪0勝3敗?」


小雪「金髪で~、胸がおっきくて~、けれど目なんか明るい青で~」
女生徒1「…外国の人?」

小雪「アメリカからはるばるやってきて~、巨乳で~、浩二と同い年なんだけどもうバリバリ働いてて~」
女生徒1「どうでもいいけど、随分と部分的にコンプレックスを刺激されたみたいね」

どんどん園田由香のファンになってしまう。いや、小雪の反応が可愛いってのがここでは大事なんですけどね。しかし、小雪はコンプを持つほどの貧乳なのか?少なくとも立ち絵ではそうは見えない。

クリス「Lunchbox持ってきたネ。That's ハイサイ弁当言いますか?」
浩二「愛妻だ愛妻!」
小雪「愛妻ぃぃ…っ」
浩二「違うっ!俺は弁当の呼称について論じているだけで、決してクリスが愛妻であるなどとっ…」

んー、浩二はクリスの件で小雪が刺激されているのが分かっていながらも、自分が惚れられているとは分かっていない。謎だ。あ、ちなみに「ハイサイ」は沖縄の言葉で「こんにちは」である。



別の日。
梨恵と涼子の会社。

梨恵「でもそうなると小雪ちゃんも大変ねぇ」
涼子「そうね。突然の外国からのお客様だから、どう接していいものか戸惑ってるみたい」
梨恵「いや、そうでなくて…いきなり愛人が本妻ヅラして乗り込んできたみたいなもんだし」
涼子「は?」

小雪の気持ちに涼子が気付いていないというのが小雪にとってはある種の悲劇なんだけど、それで平和が保たれてる部分もあるんで何とも。

梨恵「ねえ?せっかくだから採寸していかない?これだけスタイルがいいとデザインのしがいがあるでしょ涼子」
涼子「ちょっ、ちょっと、梨恵…」
小雪「悪かったわねぇ…デザイナー心を揺さぶらない体型で」

さっきまで小雪を気の毒がっていたものの、面白がってクリスに採寸を勧める梨恵。流石に結婚までされては困る涼子と、もっと根源的な部分で反感を覚えた小雪。いや、体型はしかたないって外国人相手だし。

自宅、学校、涼子の職場と各所で大暴れしてしまったクリスは合同家族会議に。賛成多数(浩二と小雪の二票)により、浩二への接近禁止命令。小雪の賛成票は私怨を感じてしまうけれど、まぁ、仕方ないね。



夕食時になっても買い物に行ったきり帰ってこない涼子。心配(?)するかおりと小雪。

かおり「…かかっちゃったのかなぁ」
小雪「ママはパチンコ玉が換金できることも知らない人なの!」
かおり「小雪、パチンコ玉は換金できないよ。景品と交換するしか…」
小雪「そういう詭弁はいいから手伝ってよ」


このスレまくった会話いいなぁ。しかし、高校生にして「かかっちゃった」の一言でパチンコだと分かる小雪はどうなのかしら、と心配になる。詭弁を言うかおりのというか、一色ヒカルの棒読みが光る。

銀行強盗の人質になってしまった浩二と涼子。説得でどうにか切り抜けたもののクリスが乱入して面倒臭いことに。ぱそな銀行樹ヶ丘支店を廃墟にして解決。


で、お決まりのキス。

小雪の何とも真っ当なツッコミ。しかし、全国ネットだったのか。


クリスと浩二のやや一方的なイチャつきを邪魔するためには、物音を立ててクリスを暴れさせれば良いと学んだ小雪。こうして幼馴染はますます強くなってしまう。頑張れ小雪。


今日はここまで。

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記7 小雪編1

さて、ついに来ました小雪編。
個人的には一番のお気に入りヒロインです。
馬鹿可愛い。馬鹿可愛いよ、小雪。

小雪編は量が多くなりそうなので、もう少し小分けにします。
今日は取り敢えず第一話。




藤枝小雪 CV:韮井叶
高校二年生。いわゆる「お隣の世話焼きで口うるさい幼馴染」であり、五年来浩二に片思いを続けている。浩二と涼子は彼女の気持ちに全く気付いていない。酔うと泣きながら説教をする。基本的には健康で健全で真面目な性格だが、浩二が絡むことになると見境がなくなる。
韮井叶=乃田あす実だよね?ってことは「ショコラ」の香奈子さんと同じ声優さんか。演技の幅広いなぁ。


第1話「ファミリー・555」
オープニングからエロシーンで、屈辱の門前発射で、しかも夢だったから無駄射ちで、という残念な感じの主人公、桜木浩二。年頃の男の子が半月も溜めてたら夢精の一度や二度は当たり前ですよ、ええ。いや、分かんないけど。

小雪「浩二~、起きなさ~い」
小雪「開けたわよ~」
浩二「事後報告はやめろ~!!!」

典型的お節介幼馴染である藤枝小雪。特技は部屋のドアを開けてから報告すること。プライバシー権への関心は低め。

小雪「変態~!そんなモン見せるな~!!」
浩二「こんなモン見に来るな~!つかきちんと目を覆え~!!」

年頃の娘さんなんで、まぁ、興味がないわけではないんですよね。大変ベタなんですけど、それがまた良い。いや、僕が小雪好きだから肯定的になってるフシもあるけど。



桜木家・藤枝家の合同朝食。桜木家・藤枝家・秋月家の樹ヶ丘家族連合において父親役の昭から提案。明日土曜日は藤枝家と桜木家の入居五周年なので、盛大にホームパーティを、と。賛成する小雪。まずそうな反応をする浩二と涼子。


そうなんです。皆には秘密なんですが、二人は恋仲なんで、土曜日には先約が入っているのです。半月前から溜めてたのもそれが理由なんです。トリトンホテルのフレンチレストランと部屋を取ってあった浩二。頑張ったなぁ、高校生。

という訳で、当初は二人の記念日お祝いは延期のつもりだった涼子も浩二の熱意に押されてホームパーティの方をどうにか切り抜ける方向に。よかったよかった、ということでいってきますのキスをしたところで


タイミング良く現れるなぁ、かおり。。。




友達をホームパーティに誘う小雪。
しかし、遠慮気味の女生徒3(美弥)。彼女は浩二が気になっているので、本妻である小雪にちょっと引け目がある、と。

小雪「そこに何であたしが介在するわけ?」
女生徒1「ヒントその1。隣の幼なじみ」
女生徒2「ヒントその2。毎日一緒に登校」
女生徒1「ヒントその3。後輩のくせに呼び捨て」
女生徒2「ヒントその4。自分は悪口言うくせに、他人が同じこと言うともの凄く怒る」
女生徒3「ヒントその5。さっき小雪ちゃん、凄い顔して私のこと睨んだ…」


山のような状況証拠。一つ一つの役は小さいが数え役満。ヒントその4は丸戸ヒロインによくいるタイプだな。玲愛にそこを指摘されて里伽子も困っていたし。


タイミング良く?悪く?現れた浩二に赤面する。



パーティに出られないという話をしにきた浩二。納得できない様子の小雪。余程悲しいのか泣きが入ってしまった。流石の浩二も困惑。

ということで、『あっきらおと~さんの恋愛講座』を思い出して急場を凌ごうとする。しかし、人生ゲームしながら何て会話をしてるんだ、この家族。要は「トラブルがあったら『これも君のためなんだ』と言え」という話。

泣きから怒りへとシフトする小雪。


浩二「なぜなら、俺はお前と二人きりがいいからだ」

昭お父さんは口説き文句として合格点くれるかもしれないけど、今回ってそれが目的と違うぜwwwこの口説きが空振って、パーティを抜けるっていう目論見だったのかもしれないが、いや、小雪はあんたのこと好きですから。


こういうことになる訳で。しかしまぁ、小雪の嬉しそうな顔。
「家族パーティ」と「恋人との記念日」とのダブルブッキングは「幼馴染との記念日」と「恋人との記念日」のダブルブッキングに悪化したようです。




一方の涼子は結婚式会社を共同経営する梨恵に頼んでホームパーティを回避する口実を得た模様。まぁ、下衆の勘繰りを受けるのは仕方ない。

梨恵「あんま人の恋愛とやかく言うつもりはないんだけどさ」
涼子「絶対嘘」
梨恵「お隣だけはやめておきなさいよ」

狼狽する涼子。食い違う両者。普通に考えたらお隣で涼子の相手になりそうなのは昭の方なんだよね。いや、見た目で言ったら浩二の方かも知れないが。


梨恵の言っていたのが昭のことと分かり、慌てて誤魔化しにかかる涼子。まきいづみは芝居が本当に上手い。

小雪帰宅。二人同時に「ホームパーティに出られないごめん」という話を始める。咬み合わない母娘。このくすぐりは上手いなぁ。小雪は浩二とのデートのために「友達の家でテスト対策の合宿」という口実を用意したらしい。が、外泊予定ということか。藤枝小雪、本気です。




子離れできない母親である涼子は小雪の外泊が心配。

梨恵「思わない。というより、絶対ウソ」
梨恵「相手は間違いなく男ね。しかも、あの娘はかなり本気と見た」


この会話を延々と三時間してるらしい。涼子ダメ母過ぎるwww



一方の小雪。電話で口裏合わせ。共犯は女生徒1(由香)らしい。今後もちょいちょい出てきては小雪をいじる由香の物言いがとても好きです。

女生徒1「相手は…やっぱり?」
小雪「え~と………そんなんじゃないって言ったら信じる?」

断言するが、誰も信じないww


小雪さん気合十分です。



土曜日の樹ヶ丘家族連合の合同朝食。

おろおろする涼子
そわそわする小雪
ちらっ、ちらっと窺う浩二
もぐもぐ食べるかおり

思惑それぞれ。浩二が昭のクローゼットからエルニーニョのスーツを持ち出してるのが可愛い。それを見逃してやる昭も良い。



ということで、一気に夜になる。

未だに小雪を信じているというか、現実が受け入れられない涼子。そこにエルニーニョのスーツで駆けてくる浩二。背伸びして大人の男に近付こうとしている浩二はなかなか微笑ましい。

浩二の携帯が鳴る。相手は勿論小雪なのだが、桜木家の男らしからぬミスでダブルブッキングを解決しないまま当日を迎えていた模様。

今、昔の友達から『もう死にたい』って電話がかかってきて、樹ヶ丘から二時間はかかる場所にいるという、浩二の苦しい言い訳。

小雪「うん…とりあえずは許す。そんな事情じゃあたしだってそうするもん」
浩二「お前…その豪快な騙されっぷりはどうかと思うぞ」
小雪「え?」
浩二「お前、いいやつだなぁって言ったんだよ」
小雪「ちょっ、ちょっと…別に、そんなんじゃ…」
浩二「…あまり俺の良心を刺激しないでくれ」

流石の浩二にも多少の良心の呵責はある訳で。この辺が昭と浩二の差か。いや、昭は昭で自分なりの良心には従っている訳だけれど。

小雪「まぁいいや。それで、こっち戻ってくるのに2時間はかかるんだね?」
浩二「ああ、だから悪いけど今日は…」
小雪「映画一本分の時間だね。わかった、じゃあ、あらためて、2時間後に駅前ってことで」

今日の小雪は本気なので、ちょっとやそっとじゃ折れない。いや、普段から逞しいけど。



取り敢えず、涼子とトリトンへ辿り着けた浩二。浩二はワインを頼むつもりも、母親でもある涼子としては未成年の飲酒は許さない。いや、未成年なんかこのゲームに出てこないけどな(汗)

高らかにオレンジジュースを宣言するウェイター。お前はww

涼子「もう、前にも言ったけど、どうして樹ヶ丘で一番高いお店なんか選ぶのよぉ」
浩二「…それこそ前にも言ったじゃん」
涼子「え?」
浩二「樹ヶ丘で一番いい女とデートするからだよ」

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
浩二の本領発揮。ウェイターの茶々が入りつつもディナーは進む。イイ雰囲気になってきたところで、ついに切り出す浩二。頑張れ浩二。

浩二「5188号室………その、すぐ下の階の部屋、なんだけど」

満更でもない表情の涼子。これはイケる!おめでとう浩二。おめでとう脱童て(げふんげふん。というところに、女連れで現れる昭。


さっき引っ掛けた女の子に「1ヶ月も前から予約していたんだ」なんてサラリと言ってのける清々しい軽さがたまらない。父は偉大だ。


一方の小雪は一人待っている。気の毒。




浩二「…出よう、涼子さん。親父が降りてくる前に部屋に行かないと」
涼子「え?でもまだデザートが」
浩二「そんな猶予はない。親父の奴、押さえ込みに入りやがった。ありゃあもう、抜け出せずに一本だ」
ウェイター1「同感ですな」

昭の部屋は隣と判明。一刻も早く出ようと席を立つ浩二。隣には親父が女連れ込んでて、って状況は寛げないなぁ。しかし、このウェイターは口が減らない。。。

浩二「行くよ…ゆっくり、そして急いで」
涼子「浩くんも十分強引なような…」
ウェイター1「同感ですな」

本当にこのウェイターはwww



レストランを脱出、というところで小雪から電話。

浩二「ごめん小雪!架線事故と信号事故と踏切事故が同時に起こってな。ダイヤ乱れまくり!」
小雪「…そんなことだろうと思った。浩二、肝心なところで運がないからね」
浩二「あっさり信じるな!じゃなくて、本当にすまん!」

小雪「たとえ1分でもいいから、今日中にもう一度会いたかったなぁ」

プレイヤーの良心も締め付けられるよな。これで小雪を見捨てて涼子の方へ行く奴は鬼である、とまでは言わないが。

浩二「急げば…今日中にそっち行けるかも」

良心に負けたというか、小雪の健気さに負けたというか、とにかく小雪の元へ向かうことにした浩二。

小雪「あ、い、いいよ浩二。そんな、無理しなくてもぉ」
浩二「正直に、どうして欲しいかだけ言ってくれ」
小雪「あ…」
浩二「今日は迷惑かけ通しだったからな。今なら一つだけ、無条件に聞いてやるぞ」

小雪「今すぐここに来い!今日中に間に合わなかったら承知しないっ!」
浩二「了解っ」

浩二は負けたんだけど、負けたのに何かカッコイイ風で、これも桜木家の血というものでしょうか。普通の男なら平謝りしてしまうところかもしれないんですが。


ギリギリでどうにか間に合った浩二。

小雪「間に合ったから、許す…っ」
浩二「ご、ごめん…ごめんごめんごめんっ!俺が悪かった、全部、本当に俺が悪かったって!」
小雪「許すって言ってんじゃん…もう、うるさいよ?」

小雪「6年目突入、おめでとう」
浩二「…おめでとう、小雪」


という遣り取りを上から見ている涼子。


涼子「そうよねぇ…やっぱり恋人なんてまだ早いわよ。まったく、梨恵ったら余計なことばかり言うんだから」
涼子「でもよかったぁ…最近の小雪ちゃん、浩くんのこと嫌ってるみたいだったし」
涼子「これがきっかけでちょっとでも仲直りしてくれれば…」
(会場の笑い声)
涼子「…ん?」

天然記念物級の鈍感さを発揮する涼子。



一方こちらは鋭さに定評のあるかおり。編集者に迫られてるかおりを浩二が助けるか否かでここのシーンのセリフは変わる。


かおり「…そういや小雪、外泊するんじゃなかったの?」
小雪「なかったの!」

このタイミングでこの話題を出してくるかおり。流石である。

誰かさんのせいで「泊まりの仕事」がなくなった涼子、30分で手早く済ませてきた昭が加わって全員集合。仲のよろしいことで。ええ。

今日はここまで!

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記6 瑠璃編後半

さ、瑠璃編後半です。
菊永家の面々は樹ヶ丘の住民に負けず劣らずの個性を発揮します。



第7話「崩壊な菊永一家」
どう考えても怪しいキャッチセールスに引っかかってる男性。おいおい、新キャラか?


一方の藤枝家。瑠璃のもとに役所から編入手続きのための書類が届く。藤枝家の実印を勝手に探して出して勝手に押して役所に出しく行く瑠璃。強いなぁ。ますます強くなったなぁ。

瑠璃「今まで、色々と意地悪なことしちゃって、ごめんなさい」
瑠璃「お金で物事を解決しようとしたり、情報操作で内輪もめを起こさせたり、瑠璃、素直じゃなかったよね?」
涼子「瑠璃ちゃんが謝ってる…?ど、どうしよう小雪ちゃん」

瑠璃「瑠璃、やっとわかったんだ。大事なのは許しあうことなんだって…」

浩二を手に入れて余裕が出来たのか急に心が広くなる瑠璃。いや、広くなっても歪んでるもんは歪んでるんですけどねww

あ、あのキャッチセールスに引っかかってたのは菊永雅也というらしい。つまり、昭の父とは腹違いの叔父貴の愛人が叔父貴に内緒で生んだ女の子の六番目の旦那さんということになるね。面倒臭いww


浩二と瑠璃、二人で夕食。夜の公園でマクドウェルのハンバーガー。どうやら浩二と瑠璃の関係は周囲に秘密らしい。

浩二「て言うかさ、晩飯時に二人ともいない方が、余計な疑いをかけられると思うんだけど…」
瑠璃「それが狙いなんじゃない」

当然、浩二としては主に涼子対して後ろめたさがあるから瑠璃との関係をついつい隠してしまう訳で、瑠璃としてはそれが面白くないわけで。

瑠璃「いいの、気にしてないから。瑠璃は日陰女だから」

日陰女ってダメ恋の夏夜も言ってたなぁ。かおりと違って瑠璃はそもそもの目的が浩二と恋仲になることだった訳で「五号から本妻を目指す」と言うと語弊があるが、要はそういう方向性。

瑠璃「瑠璃ね、今、すっごく幸せなんだ…だからね、お兄ちゃんのちょっとした不義理なんて、あんまり気にならないの」

どちらも瑠璃の偽らざる本心。


夜の藤枝家に来客。何だか怪しい見た目と妙に丁寧な物腰がミスマッチで、どう考えても悪徳商法に引っ掛かった荷物を抱えている菊永雅也。瑠璃の父。

そういえば、瑠璃は父親に虐待されたという言い訳で樹ヶ丘にやってきたのだった。警戒する住民たち。実際は虐待父などではない雅也の運命やいかに…。

一方の浩二と瑠璃は公園でべたべたちゅっちゅして、それに飽きたらずオナニーの見せ合いから始まって結局本番へ。それどころではないのだぞ、お前らwwエッチの時だけ妙に従順な瑠璃。

瑠璃「んみゅぅ…」
浩二「妙な擬音で喋るなみっともない。降ろすぞ」
瑠璃「や~、産むもん。いいもん、一人で育てるから~」

浩二に背負われて帰ってきた瑠璃。どうやら途中で眠ってしまったらしいが、寝言が物騒というか、何というか。いや、流石は桜木家の血。

瑠璃と雅也がついに遭遇。瑠璃曰く「昭おじさんばりの悪人に見える」ものの、全くのお人好しで見た目と中身が乖離している雅也。

雅也が英語教材を買ってしまったことを叱る瑠璃。ちょっと変則的ながら心温まる親子の会話。それをニヤニヤしながら眺める藤枝母娘。

瑠璃「ち、違うよ…この人頼りないから、瑠璃かお母さんのどっちかがついてないと、自分のスーツもろくに選べないんだから」

父娘愛でツンデレというのは新しいな。いや、古いゲームですけど。瑠璃は結構いい子なんですよ、意外と。


雅也に瑠璃の話をする「樹ヶ丘の母」涼子。しかし、最後の方で一瞬場が凍りついたぞ。怖いぞ、おい。で、雅也は瑠璃を連れ帰りに来たらしい。

瑠璃「お兄ちゃん!何とか言ってよ!」
浩二「え?え?俺!?」
瑠璃「何よそれ!たった今まで瑠璃のこと可愛がっ」
浩二「や~可愛いなぁ可愛いなぁお人形さんみたいだ~!」

一瞬どころでなく凍る場。かおりもクリスも小雪も涼子も冷たい目で浩二を見る。笑うしかない浩二。

で、瑠璃の母美和子は菊永家を出て行ってしまったらしい。技術的には生活能力があるものの、究極のお人好しである雅也が一人で生きるには現代社会は厳しすぎる。そういう訳で瑠璃を呼び戻しに来たわけです。

涼子「い、いえ、これはね、どこにも含むところのない、純粋な一意見として聞き流してもらえればいいんだけど」
瑠璃「はい次の方、意見ありませんか?」
涼子「聞いてよ瑠璃ちゃん~」

涼子は「どこにも含むところのない、純粋な一意見」として、瑠璃は帰るべきだと思っている。浩二を取り返すのに好都合だからとか、そういうことは考えてないぞ!多分。

瑠璃自身も父親のために戻るべきだと思っていることを涼子は感じたから、その気持ちを大事にするべきだ、と。しかり、瑠璃と涼子の立場上、涼子から言われてそれを受け容れるのはハードルが高いよなぁ。

でも、瑠璃は優しい子なんですよ。いや、このセリフを残していくのはどうかと思うものの、父のために帰る選択をした瑠璃は優しい良い子だ。瑠璃の地元から樹ヶ丘まで電車で一時間半。そんなに浩二との距離が離れる訳ではないし、と思いきや…。

借金の保証人になって家財を失い、雅也の生まれ故郷の苫小牧に帰るという話でした。当然ながら態度を硬化させる瑠璃。小雪の部屋に立て篭もり。



翌朝。
立て篭もってから8時間。
雅也が背負った借金は3000万。金策に走り回ったものの、あと500万が工面できず、という話。取り敢えず、雅也は英語教材を返しに行くことに。


立て篭もってから14時間。
まだ出てこない瑠璃に一計を案じる涼子。

涼子「あら、浩くん…どうしたの?」
瑠璃「あ…」
涼子「ちょっ、ちょっと浩くん!?いきなりどうしたのよ?」
瑠璃「っ!?」
涼子「や、やだ、やめなさ………ん…」
瑠璃「ぬわぁっ!?」
涼子「ん…ん…あ、あぁ…だ、だめぇ…」
瑠璃「ちょっとぉ!一体何が起こってるのよぉ!?」
涼子「る…瑠璃ちゃんに…聞こえちゃ…んああっ」
瑠璃「こ、こらっ!人のものにさわるな~!」
涼子「浩くん………うん、わかった」
瑠璃「何がわかったっていうのよ~」

勿論、これは涼子の一人芝居。しかし、涼子にしては随分と気の利いた作戦だ。浩二を取られたことへの意趣返しも、ちょっと混じっているかも知れない。

涼子「今日のお昼ごはんがサンドイッチだってことがよ」
涼子「ほら、お皿ごとお部屋に持って行きなさい。食べ終わったら部屋の外に置いておくだけでいいから」

かおりの時にも書いたけれど、涼子は樹ヶ丘五階の母親な訳で、そうなったら当然、瑠璃にとっても母親であるからして、その優しさを瑠璃も享受することになるのだよ。

瑠璃「卑怯だよ。瑠璃が一番警戒してるポイントを突くなんて」
涼子「わたし、今の瑠璃ちゃんに恨まれるいわれはないんだけど」
瑠璃「しらばっくれても無駄だよ!お兄ちゃん、ずっと涼子のこと…」
涼子「で、今は?」

敗北を認める涼子と勝利に確信が持てない瑠璃。ショコラの翠ルートでは榊原と大介が似たような会話をしていたな。翠にとって榊原は既に過去好きだった人であって、では今は?という話。あれも良かった。

食事の次は入浴。瑠璃に風呂を勧める際の涼子の「子供じゃないんだから」に対して瑠璃が「大人だったらもうちょっと節度ある恋愛しなさいよっ!」という言い合いも良い。

そして、何より、涼子が「良い大人」で終わっていないのも良い。損な役回りだなぁ、涼子さん。


立て篭ってから19時間。
かおりとクリスの「天岩戸作戦」。要は宴会やって瑠璃を誘きだすっていう、それだけの話なんですけどね。

クリス「Operation天岩戸!named by me」
浩二「なんでクリスが日本神話を持ち出すんだ?」
クリス「No problemネ、日本国憲法第二十条ニハ信教ノ自由ガ~」
浩二「アメリカ人に日本国憲法を語られると何となく腹が立つのは俺だけか?」

まぁまぁ、固いこと仰らず。日本国憲法は帝国議会の議決によって成立しているんですよ?いや、その草案がどうやって作られたかは置いておいて。で、まぁ、取り敢えず飲むことに。

尿意を催した瑠璃。しかし部屋の外では宴会が続いている。地味だけど、実際とってもピンチ。

結局、宴会がお開きになるまで粘った瑠璃。手強いなぁ。明かりの消えている藤枝家居間で瑠璃が寝ていた浩二を踏んづけたせいで捕まることに。作戦成功?

瑠璃「『5年間忘れてた女の子』がまたいなくなったら…」
瑠璃「それでも、近くにいる『5年間ずっと好きだった女の人』を諦めるなんて、お兄ちゃんにできる?」

これをハッキリ突き付けられてしまうと、浩二としては何も言えなくなってしまう訳で。だって、まぁ、目の前から瑠璃が消えたら涼子の方に靡いてしまうよなぁ、正直な話。


という訳で、お父さんのアドバイスタイム。どのルートでもこの時の昭がやたらと格好良くて素敵なのです。今回はポーカーしながら。

昭「なあ浩二…お前、どこまで本気だ?」
浩二「何がよ?」
昭「どうしたら彼女と離れずに済むか、本気で考えたか?」

勿論、浩二は考えて、その具体的な方法も頭に浮かんでいる。けれど、それを昭に言う訳にはいかない。さて、その方法とは何でしょう?ヒントは北海道に行くことになった理由。

昭「いや…レイズだ。ほら」
浩二「…通帳?」
昭「500万ある。受けるか?」

雅也は3000万の借金を背負い、金策に走り回ったもののあと500万円が足らずに家を差し押さえられてしまった。つまり、500万あれば家を取り戻せる。浩二と瑠璃は一つ屋根の下とまではいかないが、電車で一時間半の場所で暮らしていける。

浩二「いや、それってさ…俺にとってあまりにも危険な賭けじゃないか?」
昭「女のために命も張れない男なんてインポも同じさ」

勿論、浩二を助けるつもりで昭は言っているのだが、子供を甘やかすだけが親ではないことを知っているから浩二が負けたらきっちり500万取り立てるつもりでもいる。そりゃそうだ。親から恵んでもらった金で女の子を助けるなんて男じゃない。そこに幾らかの温情が混ざっていようと勝ち取ったものでなくては。

浩二「………コール」

それでこそ、ですよ、桜木浩二。


最終話「500万円の女」
今朝樹ヶ丘の駅前で昔の部下の吉田君に偶然出会って500万円を援助してもらえることになった、という雅也の何とも怪しい話。

「将来に対する唯ぼんやりとした不安」というのは芥川龍之介が遺書に書いた一節。かおりルートでは「じっと手を見る」と石川啄木を引用してたし、かおりは意外と文学少女?

結局真相を話すことに。かおり曰く、瑠璃は浩二に「身請け」された訳だが、瑠璃自身としては納得が行かない様子で再度立て篭もり。そして今日も宴会に。コップ一杯でひどく酔ってしまった涼子。

涼子「やっぱりママには小雪ちゃんしかいないわぁ…」

その言葉に複雑な表情を浮かべる浩二。そりゃ、そうですよね。で、小雪の方も流石に何か察した様子で、浩二に問う。

「5年間ずっと好きだった人」と「古女房」は取り敢えず解決でしょうか。勿論、結構な苦味は伴ったものの。



さて、皆が寝静まった深夜。怪しい人影。

浩二の部屋に侵入する瑠璃。瑠璃は、浩二が出した500万のせいで二人が平等でなくなったと感じている。そりゃ、そうですよね。お金が絡んじゃうとね。

瑠璃「瑠璃はね…狙ってかけた迷惑なら気にしない。欲しかった好意は、遠慮なく受け取る。だって悪人だもん、詐欺師なんだもん」
浩二「おい…」
瑠璃「けれど、瑠璃の計算してない好意は我慢できない。しかもそれが………ターゲットだったらなおさらだよ」
浩二「ターゲットって………俺のこと、か?」
瑠璃「お兄ちゃんをオとすのが目的だった。だから、そのためには汚いことだって何でもした」
浩二「それでお前に何のメリットがあるんだよ?」

瑠璃「瑠璃の心が満たされる。」

浩二以外の全ての人が分かっていた通り、瑠璃の目的は浩二そのものだったわけですけれど、でも、浩二が手に入ったからと言って、全てそれで片付く訳でもなく。目的を選ばない瑠璃にも矜持があるから。

しかし、浩二は浩二で簡単に瑠璃を逃がすつもりもなく。「さよなら」を言わせない浩二。彼、普段はへたれてるけど、いざとなったら押せるタイプだよね。

浩二が「俺の気持ちを考えたことがあるのか」と問うけれど、勿論瑠璃は何度も考えていて、多分何度も涼子に敗北しているのだろうな、と思う。

浩二「いつでもお前を側に置いて、めちゃくちゃにいじめてやりたいって思ってる、俺の気持ち、少しでもわかってたかよ?」
瑠璃「そんなの嘘だ…お兄ちゃんは、瑠璃の誘惑に負けただけだ。そんなの、ただの浮気だよ」
浩二「反論なんて許してない…もう瑠璃は、俺の女だから、俺の気持ちのまま、好き勝手にやる」

言っても信じない瑠璃に対して、浩二は強引に気持ちを態度で示すことに。いざとなったら体で繋ぎ止めろ、とかおりルートで昭も言っていたしね。

浩二「今日から瑠璃は…俺の奴隷だ」
瑠璃「どれい…?るり、おにいちゃんの…どれい、なのぉ…?」

奴隷契約は民法90条の公序良俗違反に当たるから無効だと?野暮なこと言ってんじゃないよ!!(誰も言ってない お互いシラフじゃ好いた惚れたが言えない二人なので、何とも似つかわしい。まぁ、セックスの最中なら言えるんですけどね。

浩二「お前は…俺んだからな…」
瑠璃「瑠璃…瑠璃………しあわせ、だなぁ…」
浩二「幸せになれ…してやるから。俺の、瑠璃…」

抱き合って眠る二人。それでも、浩二の元を離れていく瑠璃。この前とは違って荷物も全て持って出て。『ごめんなさい。さよなら』の書き置きだけを残して。

一週間後、浩二の口座に振り込まれる500万。なんかつくづくきっちりしてるなぁ、瑠璃は。



で、初登場の美和子。どうやら雅也が瑠璃を追って樹ヶ丘に来たのは美和子の差金だったようだ。借金返済の目処も立ったから瑠璃の為に戻ってきて欲しいと説得する雅也。珍しくちゃんと父親っぽい。

菊永母「あははは…あはははっ・・・ほ、本当にあなたって…」
菊永母「情けなくって、お人好しで~、人を信じすぎるひとねぇ…ふふ、あはは…」

雅也を利用している模様の美和子。あ、悪どい。流石は桜木家の血縁。瑠璃の母親。しかし、美和子が雅也から預かった預金通帳500万入っているはずなのに、何故か残高不足。

菊永母「ノーマークだったわ。塞ぎ込んでるってのはブラフだったって訳?」


勿論、雅也と美和子を出し抜いて500万を手にしたのは瑠璃。この顔wwこの顔wwヒロインとは思えないww

架空の借金を夫に信じこませて、金策に走らせるという手口は美和子の常套手段らしい。人の良い雅也や樹ヶ丘の面々は騙せても、瑠璃は騙せない。

瑠璃「今のあんたに、瑠璃の結婚式に出席されるくらいなら、大人しく捕まっておいてもらった方がいいからね」

警察に行くか、雅也のところに戻るか二つに一つを迫る瑠璃。そうなのだ。瑠璃は結婚するつもりなのだ。桜木家にお嫁に行くのだ。菊永家のゴタゴタを全て片付けてから。

瑠璃「瑠璃はもう、身も心もお兄ちゃんの奴隷だから♪」
瑠璃「500万で、菊永家からお兄ちゃんが身請けしたの。だから瑠璃は、お兄ちゃんだけのモノになった」

で、取り返した500万は瑠璃が浩二に「貢ぐ」のだという。愛に目覚めた瑠璃は強い。流石の美和子も敵わない。



今日から新学期。相変わらず浩二は腐っていて、その様子を見て小雪は辛い気持ちになっていて、思わず目が潤んでしまったりして。

小雪「だからって辛そうにしないでよ。こっちの身にもなれって…」
浩二「小雪」
???「やっぱり、油断も隙もあったもんじゃない」
???「一週間いなくなっただけで、もうアプローチかかってるんだもん」

樹ヶ丘に響く、まさかまさかの大合唱。

感動の再会も、ただの感動に出来ないのは瑠璃の愛すべき美点ですね。




子供の頃の約束と今の恋人との間の板挟み。親と彼氏とどっちを取るか。愛の為に金が要るけど金で傷つく愛もある。最後は瑠璃の鮮やかな策略で巨悪(笑)を出し抜いて瑠璃が帰ってくる。
どれも割とベタなんですけど、それらのエピソードがきっちりと結びついてスムーズに流れていく。メリハリの効いた瑠璃のキャラクターと相俟って、良いシナリオになっていたと思います。お見事。

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記5 瑠璃編前半

今日は瑠璃編をお送りします。
この日記を書くまではそこそこの好感度だったんですが、細かく見ていくうちにどんどん好きになってしまいました。いや、良く出来てるシナリオに良く出来てるキャラクターなんですよ。しかも、小雪ルートでの小雪との友情ぶりもグッと来るものがあるし。。。

と言う訳で、今日は瑠璃編のルート確定までをお送りします。瑠璃が嫌いだった方も、よくよく見ると可愛げに気付くかも知れませんよ。ちょっと長いんですが、お付き合い下さいませ。


第1話「ファミリー・555」
第2話「アメリカンフィアンセ」
第3話「Dear my sinister」
買い物帰りの涼子を待って、一緒に帰る浩二。そこに女の子の叫び声。何だか嫌な予感がする浩二。察知出来ても回避出来ないんじゃ倍怖いだけだなww

ちょっとナンパされたのを利用して浩二との五年ぶりの「運命の再会」を果たした瑠璃。とばっちりを食らった男二人がちょっと気の毒。

獲物を捕獲した瑠璃。その顔、暗黒面が駄々漏れやぞ、おいww



瑠璃は昭曰く「僕の父とは腹違いの叔父貴の愛人が叔父貴に内緒で生んだ女の子が、三番目の旦那さんとの間に授かった子」とのこと。意味が分からないよww

他の人間がいる時の猫かぶりから一転、尊大な態度で浩二をこき使う瑠璃。以下、明確な力関係の図。瑠璃曰く浩二は『奴隷』なのだとか。

五年前、転居先を告げずに瑠璃の元を離れた浩二。その理由というのを端的に表すのが以下。

ミドルティーンの少年にこの仕打ちとは…。


瑠璃が樹ヶ丘に現れた表向きの理由は、母親の再婚相手(ちなみに六番目の夫)からの虐待だということなのだが、勿論それは嘘。さて、瑠璃の本当の目的は?

浩二は写真で弱みを握られているらしい。何ですかね。



瑠璃の情報収集
浩二にその気はないとは言っても許嫁のクリスはランクA。薄着で歩き回る隣のお姉さんかおりはランクB。

瑠璃「あの…もう寝ちゃいました?」
小雪「ん?まだ起きてるけど、なに?」
瑠璃「その…それで小雪さんは…お兄ちゃんのこと、どう思ってるんですか?」
小雪「んなっ!?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あたしはぁ…あんなヤツのこと、別に、そんな、ねえ?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あは、あはははは…だからほら、ねえ?なんてゆ~か、全然…」
瑠璃「…A+」

世話焼きでしっかり者で単細胞気味な幼馴染はA+の高評価を受けました。良いぞ小雪wwしかし、丸戸は妹キャラはショコラの鈴、パルフェの明日香と結構計算高いのが多いな。意図的に「健気で可愛い妹」のステレオタイプからズラしてきてる感じがする。



皆が瑠璃にコロッと騙されている現状で、一人だけ瑠璃と距離を取り合っているかおり。知恵者同士牽制しているようだ。その存在が浩二としては頼もしい。

瑠璃の目的は、浩二を自分の地元に呼び戻すこと。浩二を成海大学へ進学させて、自分は成海大学付属へという計画。

瑠璃「言ったでしょ?骨の髄までしゃぶり尽くしてあげるって…奴隷に、復職させてあげる…ふふっ」
浩二「な…なにぃっ!?」
瑠璃「そういうわけで、はい赤本。願書は後で送るから」

恐ろしいまでに準備が良い瑠璃。しかし、瑠璃が本屋で大学の赤本買ってる様子を想像するとちょっと笑えるよね。まだ三年は先でしょ?

瑠璃「成海大に行かなかったら、瑠璃の僕になれないかもしれないんだよ?それでもいいの?」
浩二「それ素で言ってるらしいのがお前の怖いところだ」
瑠璃「どうしても、首を縦に振ってくれないの?」
浩二「ごめん…今は、まだ」
瑠璃「あ、お兄ちゃん足元に100円玉が。ほら下見て見て」
浩二「せこいぞ瑠璃」
瑠璃「ちっ…500円玉にすべきだったわ」

そういう問題ではない。策略家の瑠璃にしては安っぽい手だ。いや、冗談だろうけど。

浩二「もしかしたら大学行かずに就職するかも。いや、けどそう言ったらきっと余計な心配されるしなぁ…」
瑠璃「は?」
浩二「でもまぁ、年齢的にあまり待たす訳にも…」
瑠璃「お兄ちゃん?」
浩二「俺にもかおりさんみたいな才能あればなぁ…大学行きながらでも養って…」
浩二「いや、それでもあっちの方が圧倒的に稼ぎがいいし…」
瑠璃「ちょっとぉ?」
浩二「しかも向こうには扶養家族が…って、ちょっと待て!そうなると俺あいつの親父!?」
瑠璃「あいつって誰?」
浩二「そりゃお前、こ………瑠璃っ!?お前いつの間にここにいた?」
瑠璃「…お兄ちゃん、しばらく見ない間にかなり愉快になった?」

長い引用になってしまった。浩二は樹ヶ丘に残りたい訳で、その理由は間違いなく涼子なんだけど、それがはっきり言えるはずもなく。

で、思ったよりあっさりと退いた瑠璃。説得ではなく「浩二を樹ヶ丘にいられなくさせる作戦」に切り替え。その1、下着泥棒濡れ衣作戦。

小雪って合同家族会議好きだよね。昭直伝の舌先三寸で状況を好転させる浩二。そこにかおりと連携した涼子の助け舟。と言うことで作戦失敗。かおりが浩二の側についてくれるのは大きいな。

その夜。涼子と浩二のベランダ密会。で、キスしてるところを見られた結果、瑠璃の査定で涼子はランクSに。流石はメインヒロインだぜ!


続きまして夜這い作戦。


瑠璃「お兄ちゃんは悪くないの。瑠璃が、お兄ちゃんに無理言って抱いてもらってたの」
浩二「今度はそう来たかっ!」
小雪「え…え…ええっ!?」
瑠璃「ごめんなさい小雪さん。実は、小雪さんが眠ってからお部屋を抜け出して、ここに来てたの…毎晩」
小雪「毎晩………毎晩………」

瑠璃「お兄ちゃんが『やっぱり若い子はいい』って…だから瑠璃、嬉しくて嬉しくて…ごめんなさいっ」

クールに怒る涼子に対して火に油を注ぐ一言。涼子にびんたを貰ってしまう浩二。まぁ、桜木家の男にとっては勲章のようなものでして。

翌日の夜。
このマンションは桜木父子が経営する巨大な娼館だったのだ!というホラ話を聞かせ、瑠璃のせいで計画が潰れてしまったから落とし前を…と迫る浩二。かおりもグル。

この茶番劇で浩二はどうにか難を逃れるものの、瑠璃の奴隷からかおりの使い魔に。これって身分的にはマシになったのかな。

作戦が失敗に終わり、瑠璃が本性を表すも一旦引くと宣言。何故か切り札の写真を使おうとしない。


かおり「そんな切り札、何があったって、出す訳ないでしょ?」
浩二「…へ?」
かおり「なんたって、宝物なんだし」

図星を突かれたか、狼狽する瑠璃。かおりの万能キャラぶりは異常。ちなみに、その宝物の写真がこちら。これがお話にもうちょっと絡んできたらもっと良かったなぁ。



小雪「ああもうっ!あの可愛かった瑠璃ちゃんは一体ドコに行っちゃったのよ~」
瑠璃「あの時はいつ窒息死するかと思ってたよ~まぁ、簡単に騙されてくれたからちょっとは楽だったけど」

作戦が失敗に終わった瑠璃ですが、何故か藤枝家の居候として残ることに。え、マジでww




第4話「こちらオータームーン出版社」
瑠璃の支配から脱したものの、かおりのアシスタントになって扱き使われる浩二。かおりが手を火傷したため、かおりが喋ったのを浩二が打ち込むという執筆風景。出版社との調整まで浩二がやっている。

小雪「誰かさんに被らされた無実の罪を晴らすために仕方なく契約を結んだとかなんとか」
瑠璃「性根の腐った奴もいるもんだね」
小雪「あたしの目の前にね…」
瑠璃「家族同然のクリスに向かってなんて酷いこと…涼子さん、小雪の育て方間違えてない?」
涼子「は、はぁ…?」
小雪「あたしはあんたの親にこそその言葉をワゴン価格で進呈したいわよ!」

で、かおりを除く樹ヶ丘5階女性陣会議。かおりが浩二を独占している状態に異議を唱えたいらしい。瑠璃曰く「年の功」とか何とかでかおりの前に押し出される涼子。瑠璃の腹話術人形状態。

瑠璃「だからと言って、あなたが浩くんを好きにしていいっていうの?」
涼子「だ、だからと言って、あなたが浩くんを好きにしていいっていうの?」
瑠璃「大体あなた、浩くんのなんなの?いつも裸同然の格好で彼の前をうろついて。それって誘惑しているつもりなわけ?」
涼子「だ、大体あなた、浩くんのなんなの?いつも裸同然の格好で彼の前をうろついて。それって誘惑しているつもりなわけ?」
瑠璃「目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には彼の赤ん坊がいるのよっ!」
涼子「め、目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には…っていやだぁぁぁっ!?」

場を引っ掻き回してるなぁ、瑠璃。かおりも賢いけど面倒臭がりだから態度は受動的なんだよね。その点、瑠璃は自分からどんどん動いてく方だから。

かおりの引越し計画発覚。緊急家族会議。今日まで誰も知らなかったことにショックを受けるフローリアス樹ヶ丘五階の面々。かおりが引っ越す理由は両親が日本に帰ってくるけど一人暮らしをしたいから、だとか。

瑠璃「…両親いたんだ。てっきりその辺から生えてきたんだと思ってた」
クリス「…確かにカオリは行動範囲がplant並ですカラね」

瑠璃「高校通ってたんだ制服姿のかおりって想像できない…」
小雪「う~ん…それについては、実はあたしも」
クリス「…確かにカオリは服装がplant並ですカラね」

瑠璃が困り顔をするレベルです。このナチュラルに失礼な感じ良いな。かおりの親御さんを見てみたいよね。どう育てたらこういう賢くて自由なお子さんが育つのか。

朝早く部屋から姿を消していたかおり。絶望的に朝弱いかおりが8時半に家にいないなど余程のことである。出て行ってしまったのか?と疑う面々。

クリス「No…荷物は置きっ放しデス。それにカオリハ、どこぞノrunaway girlトハ違いマス」
小雪「そ、そうね、かおりさんに限って、そんな短絡的で愚かで邪悪な考えを持つはずが…」
瑠璃「お兄ちゃん、瑠璃、ここでの扱いに不満があるよ!」
浩二「死ぬほど心当たりがあるくせに文句言うな」

クリスや小雪がどんどん瑠璃に対して遠慮がなくなっていくのが面白い。そして、堂々と不満を述べる瑠璃は図太い。

浩二としてはかおりが出ていくのは嫌だけれど、負傷して仕事を抱えているかおりを放って置くことも出来なくて、一人でホテルに篭って仕事を続けるかおりを助けに行く。三日三晩二人きりで、どうにか締め切りに間に合わせる。

結局浩二に絆されて残ることになったかおり。ドライなようでいて、結構温かいかおり、好きですよ、僕は。



第5話「花嫁大作戦」
浩二と上手くいくにはどうしたら良いかと考えて、かおりのアドバイスをもらいながら頑張るもクリスは失敗続き。そんな時に舞い込んだ涼子の見合い話。見合いをぶち壊しにするべく、クリスと浩二はトリトンホテルのレストランに潜入する。

結局作戦は何一つ成功しなかったものの、お見合いは不成立。しかし、浩二が涼子にバレる。いや、普通バレるだろうよ。

ちなみに、クリスはやっと浩二と涼子の仲を感じ取ったようです。

あれ?もしかして瑠璃セリフゼロじゃない?




第6話「フローリアス青春白書」
勉強中の浩二の部屋で漫画を読んでいる瑠璃を小雪が叱る。

小雪「瑠璃が邪魔ばっかするから集中できないんだってば、そうよね?浩二」
浩二「う、あ、まぁ…」
瑠璃「邪魔なんかしてないよね?いつも側にいて欲しいって思ってるよね?」
小雪「思ってるの!?」
浩二「お前ら結構いいコンビ?」

瑠璃は小雪をいじるのが楽しくなってきてるんじゃないかと思う。美しい関係とは言えないが、友情が芽生えているような。

瑠璃「ナニやってんのよ一体?お兄ちゃんを連れ戻しに来たんじゃなかったの?」
小雪「ふあ…まだそんなこと言ってるの?明日は早いんだから騒がないの」
瑠璃「いや、その…そうでなく…」
小雪「もう…消すわよ」
瑠璃「あの…だからね?」
小雪「今度こそおやすみ~」

瑠璃「馴染んでる…瑠璃、完全に馴染んじゃってるよ?」

小雪も瑠璃の吐く毒をだんだん流せるようになってきて、瑠璃は夕飯のリクエストなんかを小雪にしてたりして、なんというか、まぁ、馴染んじゃってますよね。



5話のクリスに続いて瑠璃も「かおり詣で」をして作戦を立てることに。音読しつつ執筆するかおりを気にすることなく、自分の話を始める瑠璃。この時、かおりが執筆してるのは兄妹モノで主人公が英二、妹が瑠花。肖像権・・・。

瑠璃「今はそんなくされ仕事してる場合じゃないでしょ。瑠璃の存在意義に関わる問題なのよ?」
かおり「いくつか言いたいことがあるんだがいいか?」
瑠璃「手短にね」
かおり「『仕事の邪魔をするな』『敵であるはずの私のところに相談を持ち込むな』『もうちょっと恥ずかしがれ』…の三本です」
瑠璃「かおりさ~んは愉快だ、な~」

じゃんけんぽん、うふふふふふ。ってか?使えそうなのがかおりしかいないからということで、遺恨が色々あるはずのかおりに相談を持ち込む瑠璃。かおりは瑠璃の側につくことに。不利な方を応援して試合を面白くしたいタイプ?

かおりの作戦としては、瑠璃の地元に浩二を呼び戻す方針を捨て、瑠璃が樹ヶ丘で浩二を攻略するというもの。では、どうやって樹ヶ丘に残るか。

案1 藤枝家の養女になる。

瑠璃「え~わかんないよ?お兄ちゃんが絡むと、小雪って人が変わるし、それに…」
かおり「あの壊滅的にお人好しの親子に向かってよくもまぁ…」

「それに…」のところには浩二が絡むと涼子も結構、という話が入るんだろうな。しかし、ひどい妄想だ。

案2 桜木家の養女になる。

かおり「…最低だなお前って奴は」
瑠璃「いつ瑠璃の魅力に心狂わされるかと思うと…」
かおり「お前みたいに自己中な奴は初めてだ…」

案3 桜木家の嫁になる。

かおり「さっきとほとんど変わってないぞ」
瑠璃「ちょっとだけ人妻の背徳感を出してみたんだけどどうかな?」

こいつら擦れてるなぁ。そこが好きなんだけどさ。やっぱ、頭の良いライターが書く頭の良いキャラって良いですよね。で、瑠璃の方の作戦はともかくとして、浩二の気持ちはどうなのかというかおりの問。極めて楽観視している様子の瑠璃。

瑠璃「それに、瑠璃の方がまだ世間体悪くないでしょ。…あの人よりかは」
かおり「…で、お前の気持ちの方もそれでいいわけ?」
瑠璃「何が?」
かおり「浩二がその気になって迫ってきたとしたら、どうするつもりだ?」
瑠璃「何か問題あったっけ?」

周りが見えている人というのは色々考えるものですが、しかし、自分の方が世間体が良いし、なんて若いお嬢さんが考えることですか…。瑠璃の発言を受け、何か結論に至った様子のかおり。

かおり「お前ってさ…」
瑠璃「何よ?」
かおり「もしかして、一途?」
瑠璃「………」
かおり「………」
瑠璃「…ふん」
かおり「…さいですか」

意外と、可愛いところありますよね、瑠璃。



さて、結局は元の浩二奪還方針に戻った瑠璃。20万入った通帳を浩二との手切れ金として涼子に突き出す。

さっきの妄想と言い、この行動と言い、発想が爛れてるなぁ。学校休んで昼ドラでも見て育ったのか、この子は。

涼子「銀行印がないと下ろせない…じゃない!手切れ金にしては微妙な額…でもないっ!あああ何言ってるのよわたしはっ!?」

ここの涼子の反応がとても好き。ちなみに、この状況で一番正しい発言は「まさか、瑠璃ちゃん…私達の関係に気付いた!?」です。



続きまして、小雪の処理に入る瑠璃。正々堂々といかに自分が浩二に相応しいかをアピールして打ち負かそうという趣旨らしい。

瑠璃「お兄ちゃんとたった五年間一緒だっただけで、随分な古女房っぷりだよね、小雪」
小雪「ふ………古女房!?」
瑠璃「そうだよ、違うなんて言わせないから。いっつもお兄ちゃんの事構ってばっかだし、文句言いながらも自然に目で追ってるしさ」
小雪「古女房…」
瑠璃「そうやって腐れ縁っぽさを演出して、ズルズルとなし崩しにくっつこうと思ってるんだろうけど、そうは流通が卸さないんだからね!」

と、瑠璃が攻撃するものの、想像以上にピュアというか単細胞というか無意識というか…な小雪は「古女房」という言葉に舞い上がってしまう。こういう馬鹿なとこが小雪の可愛げですよね。

あ、あと「問屋が卸さない」を現代版にしたいなら「商社が卸さない」とかの方が良くない?まぁ、これはどうでもいいんですけど。

瑠璃「え~い自己完結するなこの泥棒猫っ!」
小雪「な、何ですってぇ!?そっちこそいきなり割り込んできたくせに!あ、違った。何言ってるのかわかんないわよ」

えーっと、本音がバンバン混じってますよ小雪さん。


ということで雌雄を決する事に。いや、二人とも雌ですけどね。ルールは思い出三本勝負。

瑠璃「瑠璃とお兄ちゃんの10年間をなめないでよね!」
小雪「思春期の5年間にそんなものが敵うと思ってるの!?」

瑠璃の一本目。

浩二が溺れたドサクサでファーストキスを奪っておきました、という話。溺れたのもそもそも瑠璃のせいって辺りが、大変の瑠璃と浩二らしいよね。



小雪の一本目。

涼子が留守の日に停電+雷で浩二に泣きついたという話。思い出を反芻して心の潤いを得ている小雪が馬鹿可愛い。

瑠璃「ちょっとぉ!どこが感動的な思い出なのよ!?ただの寸止めラブコメじゃない!」


桜木親子の心温まる団欒-ここでは行なっているゲームがチンチロリンである点については目をつぶる-に乗り込んでくる小雪。どうやら瑠璃の思い出二本目で逆上したらしい。

小雪「ちょっと浩二!あんた瑠璃ととっくに体験済みって本当なの!?」
瑠璃「そうだよね!瑠璃とお兄ちゃん、ずっと前からいやらしいことばっかりしてたよね?」
小雪「変態っ?ペドっ?青少年保護条例違反!?」

お互いに18歳未満の場合って保護条例適用されないよな?あ、まぁ、このゲームの登場人物は全員成人ですけどね!!


と、言うことで瑠璃と小雪の思い出大会の延長戦には昭、かおり、クリス、浩二本人も参加。おいおい。

かおり「なるほど、おしっこするところを見せあったと。で、他には?」
瑠璃「瑠璃が触らせてってお願いしたら…お兄ちゃん、『いいけど、瑠璃のも触らせろ』って…」
小雪「~~~っ!!!」

小雪大炎上。
ってか、こういう話を瑠璃と同レベルでしている時点で、小雪は自分が瑠璃と同じレベルで浩二に関わっているのを認めている訳で。うーん。

小雪「瑠璃は浩二のいいとこしか知らないんだね」
瑠璃「…どゆこと?」
小雪「いつでも守ってくれて、わがままも聞いてくれて、なんだかんだ言って結局は優しくて…」

5年間のうち4年と11ヶ月は自分も浩二のいいところばかりを見せられていた、と話す小雪。なんでもないなんて言うけれど、いや、思わせぶりに伏線張り過ぎですよ、小雪さん。



さて、涼子の方。
瑠璃の代わりにと浩二が謝るのが気に入らない涼子。「あの人の為に貴方が謝るってことは、あの人と貴方は特別な関係ってことになっちゃって、それムカつく!」という構図は丸戸が大好きなものの一つ。

回想


子供の頃にした約束は、案外本気で覚えていたりするので甘く見てはいけない。という話。浩二と瑠璃はずっと一緒にいるという固い血の契約をしたのだ。それを破った浩二の罪は重い。

そんな話を聞かされて、自分には責任があって云々とか言われてしまうと、涼子としてはかなり複雑なわけで。勿論、表面的には母親の顔でソフトに受け止めるものの。

そして、涼子にキスを求めずに部屋に戻る浩二。引っかかる涼子。うーん。うーん。涼子が大人でいるのも大変だなぁ。



学校で野球部主将の沢田豊と再会。引退試合に来ていた可愛い女の子の話。その子は浩二の情報を事細かに聞いて行ったらしい。ピンと来た浩二。

浩二「…滲み出る性格の悪さ?小悪魔をちょっと腹黒くしたような言動?時おり見せる半白眼がラブリー?」

かおりを運転手にして、学校に病院にと浩二の「空白の一ヶ月」について嗅ぎ回る瑠璃。かおりは止めようとするものの瑠璃は聞かない。

かおり「瑠璃、お前、度を超すと…」
瑠璃「お兄ちゃんのことで…」
かおり「…?」
瑠璃「瑠璃の知らない秘密なんて、あっちゃならないことだから」
かおり「…止めたからな、私は」

忠告はするが強制はしないのがかおり流の関わり方。浩二の事情を知ってて、瑠璃が真相を知ったら苦しい思いをするのが予見できて、しかし瑠璃が浩二に対して持っている思いの大きさも分かる、という辛い立場だな、かおりは。

真相に辿り着いたらしい瑠璃が浩二に持ってきたのは成海大の医学部、ではなく病院のパンフレット。瑠璃の意図に最初に気付いたのは涼子。流石だなぁ。成海大病院はスポーツ医学に強いのだ。

瑠璃「ここなら治ると思わない?…お兄ちゃんの肩も」
浩二「っ!?」
瑠璃「また、野球始められると思わない?」

浩二の負傷は靭帯断裂。プロ野球を良く見る人は分かると思いますが、あの絶望感たるや…という感じの壊滅的故障。最近だと松坂大輔が肘の靭帯を切って苦労していますね。成海大に進学して肩を治すことを提案する瑠璃。

瑠璃「なんで隠してたの?お兄ちゃんのことで、瑠璃に知らないことがあるなんて、許せなくない?」
瑠璃「瑠璃が一番、お兄ちゃんのこと考えてあげてるでしょ?この家の誰も、お兄ちゃんの怪我、放っておいた。けど瑠璃は違うよ」

勿論、瑠璃には性格と年齢から来る視野の狭さと、それを自覚できない精神構造がある訳だけれど、自分の知らないところで自分の大切な人が苦しんでいたことを、何も知らずにいたという事実が瑠璃としては許せないのも、その時浩二の周囲にいた人がどうしてもっと浩二を助けられなかったのかという怒りが生まれてしまうのも、分からないじゃないよなぁ。

浩二の逆鱗に触れてしまった瑠璃。浩二は「何も知らないくせに俺を助けてくれた人たちを悪く言うな」と言うけれど、それなら瑠璃は「知らせてくれなかったのは浩二だ」と思うかもしれない。

さらっと流すと瑠璃の性格の悪さが目立ってしまうかもしれないけれど、瑠璃がこういう極端な行動に出たのも理由がある訳で、浩二を怒らせてしまった瑠璃がもう少し可哀想に見える書き方だったら、もっと良かったかなぁと思ったり。



昭帰宅。得意ゼリフ。

昭「そりゃ浩二が悪いね」
小雪「うん、浩二が悪い」
かおり「とことん悪いね」

だよね、浩二が悪いよね。ちなみに、この一連の流れで七回「浩二が悪い」と言われています。ということで翌朝早くに瑠璃と仲直りをしようということに。と、まー、フラグですよね。当然のごとく瑠璃はフローリアス樹ヶ丘から姿を消していた。バゲット一本を持って。

ヘンゼルとグレーテル式に行く道々20mごとにパンくずを落としていく瑠璃。浩二は流石に長い付き合いだけあって、瑠璃の意図を完璧に読み取る。浩二の言うとおり、パンくずを落としていくのは兄のヘンゼルの方ですね。

小雪「瑠璃の考えてること、すぐにわかるんだね」

過ごした時間にして単純計算で倍も離されている小雪は、瑠璃に対して劣等感がある訳で。何度も言うようだが、それは二人が同じ土俵に乗っているということの証明でもある。

小雪「あたしはね…ずうっと嫌いじゃなかったよ。あの娘のこと」
浩二「…そうなの?とてもそうは見えなかったんだが」
小雪「そりゃ…お互い譲れないモノがあるからじゃない?」
浩二「ふ~ん、そうか」
小雪「そこは流すところじゃない」

浩二が「何だそれ?」って聞いて、小雪が「教えない」って笑うぐらいの遣り取りがしたかったんだろうな、多分。瑠璃と小雪と性格がいかに水と油であろうと、同じ物を同じように見ている以上、親近感を抱いてしまうことは避け難い。

さて、パンくずを追跡する浩二。折り悪く大雨。

流石の瑠璃も計算外。知らない土地で一人きりで、大雨で雷まで。いかに瑠璃が邪な少女であろうと、不安になるというもので。

涼子「瑠璃ちゃんは利口な子だから、大丈夫よ」
小雪「違うよ…」
涼子「え?」
小雪「瑠璃、限定的にバカだよ…ある特定のことに見境ないよ…」

瑠璃を案ずる小雪。やはり同じ匂いを感じ取っているんだろうな。しかし、小雪は良い奴だ。


ようやく、瑠璃のところに辿り着いた浩二。

瑠璃「この、雨に打たれて寒さに震える美少女ってのが保護欲をそそるんじゃない」
浩二「演出に凝るのもいいが、それで死んだら本末転倒だぞ」
瑠璃「瑠璃は死にましぇん」
浩二「いやこのままだと死ぬって」
瑠璃「奴隷のために死ぬのはご主人さまの本懐…」
浩二「俺はアンクルトムをも超える逸材…?」

丸戸は101回目のプロポーズ大好きだな。ダメ恋でもネタになってたし。『アンクル・トムの小屋』は黒人差別を描いた小説で、南北戦争の引き金になった。アンクル・トムを慕っていた元主人のジョージもトムのために死ぬまではしなかったからなぁ。。。

雨宿りする二人。しかし、昨晩のことはまだしこりとして残っているわけで。謝る浩二。自分だけが悪いのであって、涼子もかおりも小雪も昭も先生も野球部の連中も、皆悪くないのだと言う。

浩二「わかった?」
瑠璃「…相変わらず、お兄ちゃんの世界が広いってことはね」

浩二の世界が広がっていって、その分瑠璃と浩二の時間は減っていって。自分の知らない浩二が増えていくのが瑠璃には辛かったことだろう。

瑠璃「瑠璃のいないとこで夢を見て、瑠璃のいないとこで夢に破れて」
瑠璃「瑠璃のいないところで、けどみんなのいる場所で笑って、泣いて…」
瑠璃「瑠璃のいないところで、みんながお兄ちゃんを好きになって…」
瑠璃「気に入らない…全部、気に入らない」

瑠璃の悲鳴のような言葉に対して浩二が出した答えは「なら、罰を与えろ」。瑠璃は「奴隷のために死ぬのはご主人さまの本懐…」と言っていたけれど、そんな主人に対して身を切るのも奴隷の面目躍如ということか。もう少し素直に言えば、瑠璃を傷つけた咎を受けるという宣言だな。

瑠璃「あ、あれは瑠璃だけが悪いんじゃないよ!二人とも脛に傷持つ身なんだからっ」
浩二「なんでだよ?涼子さんにも小雪にも、随分良くしてもらってるだろ?」
瑠璃「そ、それはそうだけれど…けど、お互い譲れないものもあるわけで」

脛に傷持つ、か。息子同然の存在と恋仲になってしまった涼子、思いを告げないままだらだらとなし崩しを狙っている小雪、幼い頃の約束を信じ続けている瑠璃。後暗さは似たようなものか。いや、小雪が少しマシかな?

浩二「それ、小雪も言ってたな。一体何のことだ?」
瑠璃「…はぁ」
浩二「なんだよその溜息は…」
瑠璃「敵ながら同情するわ、小雪には」

きっと小雪も同じように、こんなにも執着しながらその理由が伝わっていない瑠璃に同情しているんじゃないかと思う。互いに苦しみが分かるというのが、二人が仲良くなれたポイントかも知れない。

特に意識もせずに瑠璃の紫色になった唇に触れ、額をくっつけて熱がないか確認する浩二。天性の女たらしである桜木家の血。流石の瑠璃も呆れる。そうだと分かっていながらまんまと引っ掛かってる瑠璃は重症だなぁ。

瑠璃「どこまでその気なの?」
瑠璃「いつの間にそんな“悪い男”になっちゃったのお兄ちゃんは…やっぱり血なのかなぁ」

多分正解です。
無意識に迫ってくる浩二に翻弄されながらも、自分を奮い立たせる瑠璃。何せ瑠璃にだって同じ「たらしの血」が流れているのである。頑張れ瑠璃。(何故か手に汗握りながら)

瑠璃の反撃。手が冷たいから温めたい。ということで浩二のズボンを下ろして…。おぉ、攻めるねぇ、瑠璃。流石は桜木家の血縁だ。

瑠璃「前にこうしたとき…出たよね?あの時はおしっこだと思ったよ」

瑠璃の思い出話。昔、瑠璃が触った時に浩二は精通を迎えたらしい。年下の女の子に触られて、しかも顔射で精通か。やはり桜木家の男は違うなぁ。で、昔と同じように逆も、ということで浩二に触らせる瑠璃。

瑠璃「契約によると、さわらせてくれたら、さわらせてあげないといけない」

五年前触った時と殆ど変わらない瑠璃の性器。しかし、瑠璃の反応の方は随分と大人の女性になっていて。その反応が浩二のタガを外していく。瑠璃の方は処女を浩二に捧げる-この言葉のこっ恥ずかしさは異常だ-気満々な訳だが、流石にそこまで浩二は心の準備をしていない。

浩二「奴隷に初めてを捧げる主人なんざ聞いたことないぞ…」
瑠璃「新機軸だね」
浩二「なに考えてんだよお前…」
瑠璃「お兄ちゃんのこと。寝ても覚めてもお兄ちゃんのこと」

これを以って瑠璃の告白と考えても良いかも知れない。これまで示唆するセリフはあったけれど、実際に明言に近い形まで言葉にしたのはなかったような気がする。

浩二としては、瑠璃を抱くのはまんざらでもないわけだが、浩二には涼子がいたりする訳だし、そうそう簡単に「はい、いただきます」とはならないわけで。かてて加えて浩二はちょっと思い切りの悪いところもあるし。

瑠璃「だったら、瑠璃を傷つけずに断ってごらんよ!」
瑠璃「無理やりお兄ちゃんのことさわって、自分で脱いで、さわらせて、一生懸命興奮させようとして…」
瑠璃「騙して、騙して、何度も嘘ついて、なだめて、すかして、心がついてこなくても、問答無用で体が反応するようにして」
瑠璃「そこまでしておいて断られても、全然悔しくもなんともない…」
瑠璃「それどころか愛されてる~なんて幸せな気持ちになれるような、そんな気の利いた逃げ口上言ってみなよ!」

自分と浩二の種明かしを同時にしてみせる瑠璃。ここまで来てしまった瑠璃にこれ以上の策略はない訳で、あとはもう「逃げられるものなら逃げてみろ」と言って正面からぶつかるほかない。健気だ。

浩二「ギンギンになった…瑠璃の誘惑に、完全に引っかかった」

ついに敗れる浩二。止めの一撃になったのは、瑠璃の健気な涙。そうだよなぁ。涙は女の武器とは言うものの、本当に威力があるのは武器のつもりで使ってる涙じゃなくて、自然と溢れてしまう奴なんだよな。

いざとなると、浩二になされるがままの瑠璃。キスをねだる瑠璃を浩二は雛鳥に例える。或いは、カラカラに乾いてしまった鉢植えかもしれない。手入れがされない鉢植えの植物は荒々しく育ってしまうものだから。どちらにせよ、それを生んだのは浩二との五年間の別離だろう。罪な男だぜ。

瑠璃「るりが、ほしい?」
浩二「欲しい」

最後は作戦も何もあったものではなかったけれど、瑠璃は浩二にそれを言わせることに成功した訳で、偉大な成果といっても良いかもしれない。

ついに瑠璃の中に入っていく浩二。瑠璃は傷付けて犯して征服してしまいたいけれど、抱き締めて守ってやりたい存在でもあって、いや、それは愛というのだよ、浩二。

瑠璃「も、もうおにぃちゃんわ、るりからはなれられないょ」
浩二「…そうだな」
瑠璃「っ!?あ、あのっ、あのっ、…ほ、ほんとぉ!?」
浩二「さあ?何が?」

事後、呂律の回らない瑠璃の、あまりに幸せそうで、あまりに締まらない勝利宣言。良いね。


今日はここまで!!

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記4 クリス編後半

さて、クリス編の後半行きますよ。
もーねー、メッチャクチャですよww


第6話「ザ・ファーストフード・エージェント」
藤枝家居間。
“のもさん”の「思わせぶりTV」に出ているクリス。

のも「それで、つい最近やっと思いを遂げることができた?」
クリス「Sure!Darling、やっぱり優しかったネ…今でも身体が覚えてるデス」
涼子「………」
小雪「………」
瑠璃「………」

そりゃ、衝撃を受けますよね。涼子もまさか、あれで逆転されるとは思わなかったに違いない。

のも「他の姑さんさ小姑さんたちは?どう?奥さんに辛く当たったりしない?」
涼子「姑…」
小雪「小姑…」
瑠璃「あの…鬼嫁」
浩二「ちょっ、ちょっとみんな!」



冬には遠いはずなのに、零下の気温を観測する藤枝家居間。既に気楽な立場になったかおりがオチ要員か。「思わせぶりTV」を見ていた謎の人物。おいおい、ここに来て新キャラ使うの?マジで?



梨恵のもとを訪れるクリス。結婚式のご相談。すげーな、クリスは結婚式の予算50万ドルだってよ。どんだけセレブだww

梨恵「そうよ大変なのよ!いっつも赤字覚悟のギリギリで勝負してるの!そこんとこ認識してよね」
クリス「リエ…良心的デス」
梨恵「そんなときに、50万ドルの仕事よ?日本円にしたら平気で5千万越えるのよ?社員旅行がハワイになるチャンスなのよ!?」
クリス「…I see ワタシが間違ってマシタ。思い切り派手にヤリマショウ、リエ!」

中小企業の経営者らしい梨恵の叫び。しかし、50万ドルが5千万円超えてた時代が懐かしいですね。今だと3800万くらいか。ちなみに、思い切り豪華な結婚式の案は新郎(予定)により却下されました。

クリスの周囲にちらつく謎の男の影。その正体やいかに!?てか、このゲームでそういう感じの話必要ですか?www



やってしまったのは後悔はしていないし、浩二としてもそれなりの責任は感じている訳だが、結婚とか言い出したり、テレビに出たりと舞い上がり気味のクリスを嗜める浩二。勿論、それを聞くクリスではない。

と、そんなところに届く「ジャバザハットかただ」の荷物。えーっと、某九州の通販会社?注文した覚えのない荷物。カチカチという音。思いっ切りベタですが、これは…

クリス「Time bomb…時限爆弾ネ!」

解除するから避難しろというクリス。えぇ?ままらぶってそんなゲームだったっけ?

クリス「ワタシはdarlingを守るために日本へ来たデスよ?」


あれ?ちょっとカッコイイぞ。許嫁説とボディーガード説の2つがあるのかと思ったら、両方なのか。そういや、結局クリスが何者なのか分かってないぞ。

タイミング良く昭が帰ってきて「お土産のアイスの保冷剤」と言って液体窒素を渡してくれる。いや、絶対それおかしいだろww液体窒素で爆弾をって…某コナミの潜入アクションだろ、それも。

さて、爆弾解体が成功したところで何なのこれはという話。クリスは浩二が狙われていると言うけれど、浩二は心当たりが全くないわけで。



翌日。クリスは浩二と一緒に出かけて、刺客が来たところを返り討ちという作戦に決めたらしい。えーっと、せ、積極的で結構なんじゃないですか?苦笑



銀行に口座を作りにきたら、現れた謎の男。“皮肉屋”ニックだとか。マクドウェルのライバルチェーン「バーガークイーン」のエージェントって…ハンバーガー屋のエージェントって何!?



で、銃撃戦に。銀行強盗に続いて二度目のドンパチに巻き込まれるパソナ銀行樹ヶ丘支店が可哀想。あと、浩二が可哀想。

頭に血が上ったクリスをどうにか宥めることに成功した浩二。やっと話が進む。標的は浩二ではないと告げるニック。つまり…

クリス「むしゃくしゃしてやった、相手は誰でも良かった?」
ニック「……違いますな。通り魔か何かですが、私は?」

何故かこのセリフだけ全くカタコトしてないんですよねwwで、はい、普通に考えたら標的はクリスってことになりますよね。

クリスが狙われる理由、それはクリスがマクドウェルの創業者一族の生き残りだからだったのだ!な、なんだって~!?と、言う訳で、程良く情報提示をしてニックは去る。都合良いなぁ、おい。



さて、家に帰って昭を問い詰める浩二。ストーリーの山場だし、そろそろダディの良い話がある頃じゃないか?

昭「事情を知ると、放っておけなくなるぞ?」
浩二「もう巻き込まれてる」
昭「巻き込まれるのと、飛び込むのは違う…前者はいきなり死ぬし、後者は覚悟して死ぬ。どっちが怖いと思う?」
浩二「…話せよ」
昭「…了解」



てかさ、昭は一体何者なのかってのは説明してくれないの?ww浩二の要約「ハンバーガーチェーンのシェア争いが血で血を洗う抗争に発展」とな。なるほどー。いや、全く納得できないが。

昭「正体が知れてしまった以上、ここにも居させることはできないな…今度はアマゾンの奥地辺りにでも逃がすか」
浩二「部族の長の息子が許嫁でしたってか?」
昭「まぁ、そういうわけだから…今回の縁談は、なかったということで」
浩二「………」

浩二とクリスの関係がこんなに深くなる前だったら、別に良かったのかも知れないが、今の浩二が「はい、そうですか」とクリスを送り出せるはずもなく。

離婚届を持ってクリスが浩二を訪ねてくる。自分のせいで皆に迷惑をかけるわけにはいかない、とのこと。まぁ、そうなりますよね。ちなみに日本の民法上、婚姻が成立していなければ離婚も出来ません。家族法を勉強するなら内田貴の民法4を。

クリス「Darling…最後に、抱いてほしいデス」
浩二「こら待て、最後ってなんだ?」

家族の迷惑は仕方がないことだし、どうにかなるさと楽観的な浩二に対して、珍しく深刻な様子のクリス。さて、浩二、こういう時にかける言葉で男の価値は決まるぞ。

浩二「抱くのはイエス。最後ってのはノー。俺たちは…これからだって、何度もエッチすんだぞ」

くそう、やはり浩二は桜木の男だったぜ。カッコイイぞ、浩二。あ、そういえば涼子との件はどうなったんだ。もう面倒くさいから流しの方向ですかね?乱暴だな、おい。

Hシーンで泣いてるクリスは何か最後っぽいよね。




最終話「ダーリンにおまかせ」
翌朝。浩二の寝顔に別れを告げるクリス。
「Good bye……my sweet darling……」

小雪に叩き起こされる浩二。
お、久々の登場だな、小雪も涼子もかおりも瑠璃も。クリスが残していった手紙を渡される。『精算してキマス。クリス』とな。何故手紙でもカタコトなのかは聞くな。

かおり「昨日はこっちには戻ってきてないんだよね。てっきり浩二のとこに行ってるんだと思ってたんだけど…」
浩二「いや、それは…」
涼子「ふ、ふ~ん…」


怒りの炎に燃えながら部屋の空気を凍り付かせる涼子。あ、やっぱまだ全然解決してないのね、その辺は。

五階住民総出でクリスの捜索。と、そこに現れる謎の新キャラ!?てかさ、最終話だってば!新キャラ出すなってば!!あ、マクドウェルのキャラクターなの?って見れば分かるわ!!



クリスの行き先を知っているらしい謎のピエロが浩二に問う。クリスを守る覚悟はあるのかと。

謎のピエロ「全世界のファーストフード業界戦争に足を踏み入れ、さらに命の危機にも晒されることになる。お前に、もう普通の日常は帰ってこない。しかもそれは、最高の結末を迎えた時でもだ」

ごめん、良い加減しつこいと思うけど、もう一回だけ言わせて。シェア争い、どんだけ激しいんだよww

謎のピエロの名前はロナウドらしい。何か中南米っぽい名前だな。クリスが港に向かったことを告げ、浩二に武器として金属バットを渡す。バットで戦う主人公。マザーシリーズか、ひぐらしか。



さて、場面変わって港。ニックとクリスの決戦。
え、いや、だからさ、こういうゲームだっけ?違うよね?ww



さて、クリスが劣勢になったところで現れる浩二。更にロナウドも現れてクリスを助ける。“地獄の道化師”ロナウドだそうです。もうツッコミ疲れたよ。


ロナウド「You! Get out!」

某王手ハンバーガーチェーンのキャラクターのパロディネタのパロディ。懐かしいですね。てか、ロナウドすげえ強い。

追い詰められたニック、クリスへとナイフを投げる。それをバットで打ち返す浩二。おお、やるじゃん、主人公。

勝負が付いたところで、更に現れる新キャラ。クリスの母親スーザン登場。浩二にも「この期に及んでまだ新キャラ」って言われてるぞwwで、ロナウドが引っ込んだと思ったら出てくる昭。てか、声一緒だし。。。



浩二は母親のスーザンにも認められて、いやー、よかったよかったという話。てかね、このシナリオは考えたら負けですね。



浩二からクリスに渡される紙切れ。昨日クリスが浩二に残したものに似てるけど、ちょっと違うやつ。

浩二「言っとくが、それ離婚届じゃないぞ。似てるけど」

ここで流れるべきはホイットニー・ヒューストンの「オールウェズラブユー」だろうな。エンダアアアアアアアイヤアアアアアアアアアアア!!いや、本当は別れの歌なんだけどね。



セックスでヒップを叩くwww洋物AVかwwww



さて、クリスと浩二の式当日となりました。場所はマクドウェルなのね。50万ドルも予算がありながら何とも慎ましい。

涼子「かっこいいわよ。本当、クリスが羨ましいぐらい…うふふふふふ」
浩二「ひぃっ!?」
小雪「マ、ママ?ママ、笑い方が怖いわよ?」
涼子「冗談よ。浩くん…おめでとう」
浩二「涼子さん…」
涼子「幸せになってね…わたしの、可愛い子」
浩二「………涼子、さぁん」

字面だけ見ると、何だかんだまとまった感があるんですが、涼子のセリフの三点リーダのとこに何故か雷鳴がwww

小雪「ママ、頑張ったね…クリスのドレス、凄く綺麗」
涼子「そりゃ、浩くんとクリスのためだもん。頑張ったわよ~、自分のことみたいに…うふふふふふ」

ま、全然解決してませんね。



「家族」が揃っての記念撮影。クリスを除く女性陣は複雑な心境のはず。

瑠璃「…小雪、笑ってる?」
小雪「ど…どういう意味よ。だいたいそれを言うなら瑠璃だって…」
瑠璃「瑠璃は笑えるもん。…将来お兄ちゃんが写真を見たら背筋が凍るくらい素敵に」
かおり「…今さらながら、無駄にモテてるねぇ浩二。まぁ、素直に祝うしかないんだけどさ…ねぇ涼子さん?」
涼子「そ、そりゃあ…祝うわよ、家族のめでたい席なんだし…」
かおり「無理しちゃってまぁ…」

瑠璃の問に対する小雪の答えは、自分と瑠璃とを浩二に対して同じレベルに置いている訳で、この段階に至ってやっと間接的にでも白状するか。



涼子、瑠璃、小雪はともかくとして、クリスを支援する側に回って諦めたはずのかおりも、結構複雑な顔して写ってるなぁ。

浩二「…待て、今のなんか、おかしくないか?なんでロナウドとオヤジがいるんだ?」
たしかに!!


えーと、クリス編はとにかく「細かいことは気にするな!」っていうノリでして、この破壊的なノリを楽しむのが正解なんだと思います。で、たまに見えるクリスの可愛げを楽しめば良いかと。書いてる丸戸も息抜きのつもりだったんじゃねーか?苦笑

今日はここまで!

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記3 クリス編前半

さて、ままらぶプレイ日記第二弾。
今日はクリス編の分岐前までやっていきます。

クリスティーナ・ホステトラー CV:カンザキカナリ
秋月家に居候しているアメリカ人。浩二の父である昭とクリスの母であるスーザンとの約束により、浩二とはフィアンセ。能天気な性格でカタコトの怪しい日本語を操る。ハンバーガーチェーンのリーディングカンパニー「マクドウェル」の総裁の娘。すぐに銃を撃つのが悪い癖。

えーっと、かおり編とは違って、考えたら負けって感じのシナリオなので、ノリで進んでいくのが良いんじゃないかと思います。だんだんクリスが可愛いような気がしてきたら勝ちです笑



第1話「ファミリー555」
未登場なので飛ばしましてー。

第2話「アメリカン・フィアンセ」
主人公が全く知らないうちに決まっていた許嫁が現れるというベタな話。昭からの国際電話(BGMに銃声付きww)で大切な客人の来訪を告げられる浩二。という訳でクリス襲来。

浩二「あ、赤い靴の女の子!?」
クリス「………」
浩二「違った…異人さんの方だ」

赤い靴履いていた女の子~♪って歌、ご存知でしょうか?大正年間に作られた古い童謡で題名は「赤い靴」とそのまんまなんですが、内容がノンフィクションと言われてたりしまして色々話題の豊富な歌です。



で、クリスに唇を奪われてしまう浩二。それを目撃する小雪。ちなみに、小雪が持ってるのは浩二と涼子と小雪と三人で出かけるということで、浩二に着せようとしていたTシャツ。日の丸柄ってどうなのよww

小雪「全員着席!只今より、桜木、藤枝、秋月家合同家族会議を開催します」

クリスと浩二のキスは小雪の逆鱗に触れたようで、合同家族会議というか異端審問というか刑事裁判というか。。。手短に説明するように言われて、先ほどのCGが表示される。手短!分かりやすい!!

風呂上がりクリス。服は涼子が洗濯してしまったのでタオルを身体に巻いただけ。取り敢えず、浩二とクリスが初対面であることが分かる。

クリス「今日からはクリスティーナ・サクラギになるデス」
クリス「コージのオヨメサンなるべく、やてキマシタ」

と、いうことも分かる。なんだそれww一様に複雑な表情を浮かべる女性陣。浩二も顔が引き攣る。ヘリコプター(?)の音と共に帰ってくる昭。

昭「…誰の通夜?」

いや、この空気はあんたのせいだからな。



クリスは浩二のフィアンセらしいんですが、それを説明する昭の昔話。
アメリカ中部にいた頃、昭は人妻のスーザンに恋をしたんだけど旦那の方に負けて、日本に帰る時に昭の息子とスーザンの娘を結婚させようという約束をした。という話が、何故か全編アメリカというより日本の中部訛りで語られる。



ちなみにこんな感じ。背景エビフライ。丸戸大好きな東海ネタ。

クリス「初めてコージに会って、確信シマシタ。彼コソ、私の運命のヒトだと」
小雪「うぐ…」
涼子「………」
かおり「…(ずず)」

思惑それぞれの五階女性陣。涼子が意外と戸惑ってるのは、やはり浩二には同じ年回りの女の子が良いんじゃないかと思う親心的な部分との葛藤だろうか。

クリス「アレックスパパ…私、幸せデス。Darlingは、少し不器用だけどとても優しい、gentlemanネ」
昭「いやそれがベッドじゃ獣」
浩二「いつ見たなに見た何時何分何曜日!?」

昭はこの場を面倒臭くしたいのかwwwお前って奴は、お前ってやつは…。



アメリカの危ない側面からちょっとばかし濃厚な影響を受けて育ったクリスは、お皿が割れた音ぐらいのちょっとしたことで銃を抜いて暴れてしまう、ちょっと危ない女の子。そこも可愛いよね!←



浩二と涼子の深夜ベランダ密会。
自分とクリスは何でもないんだと必死に弁解する浩二。そりゃ、涼子も頭では納得できているだろうけれど、それが精神的にどうかってのはそれとは別問題な訳で、一人で日本にやってきて不安なこともあるだろうからクリスに優しくしてやれと言いつつ・・・



こういう結論になるわけで。難しいねぇ、女性って。



翌日、小雪と浩二の学校に押しかけて暴れるクリス。これの前の由香と浩二と小雪の遣り取りはお気に入りなんですが、こっちは小雪ルートで書きます。



風呂場で背中のみならず色々と流されそうになる浩二。元凶はかおり。日本の一部で有料で行われる入浴方法を一般的なものとして教えてしまうのはちょっと…。



涼子の職場でまたも大暴れ。

涼子にまで迷惑をかけたということで合同家族会議第二弾。
今回の被告はクリスティーナ・ホストラー。浩二の私室への立ち入りと外出時の半径50m以内への立ち入りが禁止されることに。反省して受け入れるクリス。ちょっとしおらしい。



買い物帰りの涼子と学校帰りの浩二が遭遇。そこに危ない運転の自動車が。浩二が感じる違和感。これまで、ちょっとした危険でも現れては浩二を助けてきた-結果的により大きな被害を浩二は受けたけど笑-存在が姿を見せない。



で、帰りに寄った銀行で強盗の人質になる涼子と浩二。必死の説得で投降を決めた犯人、というところで突入してくるクリス。鬼の形相。てか、ほのぼのADVとは思えないCGだなww



来た!見た!勝った!で、主人公とヒロインがキス。アメリカ映画バンザイ!!っていやいやいやwww生中継のテレビにばっちり映ってしまいましたよ、と。



「浩二が狙われている」という話。
昭から明かされるクリスと浩二の真実。実はとある財閥の一粒種である浩二を護衛すべく派遣された諜報員、それがクリスティーナ・ホストラーの正体だったのだ!!というハリウッド臭い筋書き。



昭「…こうして冷徹な殺人マシーンだったクリスは、私の催眠術によって浩二に一目惚れをする。しかしいつしかその偽りの想いは…」

勿論、こんな与太話が浩二を納得させるはずもなく。で、結局クリスって何者なの?クリスルート以外だと思いっ切り放り出して終わっちゃうんですよね。




第3話「Dear my sinister」
完璧な偶然を装って浩二との五年ぶりの再会を果たした瑠璃。左下のカット、この暗黒面の表情が大好きです。



昭「僕の父とは腹違いの叔父貴の愛人が叔父貴に内緒で生んだ女の子が、三番目の旦那さんとの間に授かった子でね」

という訳で、一応瑠璃は浩二の親戚ということになります。どんな家系なんだ桜木家はww瑠璃は虐待父から逃げ出してきたという設定で藤枝家に転がり込むことに。勿論それも瑠璃の計略な訳で、お父さんはとっても良い人な訳ですが…。



浩二は瑠璃の奴隷なので以上のような扱いを受けてるんだけど、その権力関係の原因がどこにあるかというと、どうも一枚の写真のようで。

瑠璃の採点だとクリスは危険度Aなので、Sの涼子、A+の小雪に次いで三番目。なるほどねぇ。



瑠璃の「浩二を樹ヶ丘にいられなくさせる」作戦。下着泥棒編は浩二の舌先三寸とかおり・涼子の連携プレーで失敗。続いて夜這い編。



そういえば、クリスって寝間着も星条旗Tシャツなんだな。星がかなり足らない感じだけど。

この場への対応の仕方というのが女性陣のキャラが出ていて楽しいですよね。積極的に問い詰めるけど激昂した涼子を落ち着かせようとするとか、クリスのマイペースなところ案外気遣いしいのトコが出てますよね。



かおりの策略でどうにか立場を守った浩二。でも、小雪とクリスは瑠璃を追い詰めた浩二を責める。お前ら良い奴だなぁ。。。ここで涼子が普通に安心してるのとか、見落としがちだけど大事だよね。ちょっとしたトコで涼子は浩二への思いが見える。



第4話「こちらオータームーン出版社」
瑠璃から逃れるためにかおりの使い魔になった浩二。手を火傷したせいで仕事が出来ないかおりのアシスタントを務めることに。

涼子「アシスタント?」
小雪「口述筆記から電話応対、FAX、コピー、身の回りの世話まで、だって」
クリス「Oh! シモの世話マデ!?」
小雪「その聞き違い絶対わざとでしょ」



なんか、クリスの日本語知識がどんどん歪んでるような気がするぞ。しかし、この短期間でクリスを文化的に侵略するとは秋月かおり恐るべし。

クリス「カオリ二Suggestion Please!『ワタシのコージを取るな!』と伝えてクダサイ!」
涼子「わ、わたっ、わたしのっ!?」
クリス「Yes! ワタシのコージね!」
涼子「そ、そそ、そんな…え?一体どうして…?」
小雪「ママ…?」
瑠璃「日本人の国際コミュニケーション能力の欠如…とはあんまり関係なさそうな勘違いよね」

人称に関してルーズな日本語だとこういう勘違いがしばしば・・・いや、起こらないですけどねww全く他意がないクリスと、狼狽える涼子の対比が良い。

フローリアス樹ヶ丘五階女性陣の代表として、浩二を独占するかおりに抗議する涼子。ま、瑠璃の腹話術人形なんですけどね。

瑠璃「目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には彼の赤ん坊がいるのよっ!」
涼子「め、目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には…っていやだぁぁぁっ!?」
クリス「ソ、ソウだったデスか、リョーコ!?フィアンセのワタシを差し置いテ!」

浩二と涼子の関係が分かっている瑠璃とかおりにとってこれは面白いジョークだし、浩二と涼子の関係なんて想像の範疇にない小雪にとっては根も葉もない話だし、素直なクリスにとっては衝撃の事実だし。

かおりの引越し計画発覚。緊急家族会議。今日まで誰も知らなかったことにショックを受けるフローリアス樹ヶ丘五階の面々。

クリス「No…Roommateのワタシにも内緒デスか?カオリ」
かおり「悪い…で、そうなったとき、クリスの受け入れ先だけどさぁ」
クリス「今はソンナ devils ガ laugh デ petit ナ problem ハドウデモいいデス!」

鬼が笑うのは来年の話なんですが、どうもかおりは来年を待たずに引越しそうな。。。



一人でホテルに篭って仕事を続けるかおりを助けに行った浩二。三日三晩二人きりで、どうにか締め切りに間に合わせる。ここでうっかりするとかおりルートなんですが、今回はクリスルートなんで、何もなく帰ってきてもらいます。ちなみに、帰るとかおりのオナニーシーンが入る。流石は色気担当。最後まで全うしているww



帰ってきた浩二と寝ぼけた涼子の遣り取りは楽しいのだが、ここには涼子ルートで言及することにしましょう。

引越しを取り止めて、新車を買って帰ってきたかおり。浩二の何ともはっきりしない引き止めと、無意識口説きに負けた形か。意外と浩二に弱いからなぁ、かおりは。。。

かおり「浩二にも随分手伝ってもらったからね。しばらくの間、学校の送り迎えくらいやってやろうか?」
かおり「グラサンかけてケバい格好して『浩ちゃ~ん』て」

若いツバメと、ってほど浩二とかおりは年齢離れてないんだけどね。金髪の外人が弁当持ってきたり、怪しいお姉さんが車乗り付けてきたり、浩二君大変ですねww

かおり「さ、どこに行こうか?…家族揃って」

新車は7人乗りのワゴン。ドライなようでいて、結構湿っぽいというか温かいというか、いや、良い奴なんですよ、秋月かおりは。




第5話「花嫁大作戦」
さて、クリスルートへ分岐するのがこちらの第5話。浩二と上手くいくにはどうしたらいいかと一人思い悩むクリス。シェイクスピアの引用が出てきますね。古い英語を使ってて意外と本格的です。

「Oh, Koji, Koji, wherefort art thou koji?」
こちらのセリフはロミオとジュリエットから。

「To be, or not to be …Nonononono!」
こっちはハムレットから。

さて、結局クリスは誰かに相談しようと決めるわけだが、何かひどいイラストで各キャラクターが紹介されてて笑ってしまう。幼稚園児のクレヨン画かww


クリス「アレックスは駄目ネ。たぶん途中で相談どころじゃなくなるデス」


クリス「コユキに相談しても叱られるだけネ。…それにコユキ自身にも経験がなさそうだから問題外デス」
小雪「悪かったわね!」
って、独白とイメージで会話するなwww


クリス「血の雨が降るデス…ルリはやめるネ」


かおり「とりあえず私で相談に乗れることなら乗るけどね」
クリス「そうネ…カオリなら相談しやすいのは確かデス」
かおり「ま、独り言はそれくらいにして相談してみるってのはどう?」

かおりの部屋で長々と独り言をしていたクリス。独り言と会話をするかおり。良いなぁ、この頭良いのと悪いののコンビ。

かおり「さてと…んじゃ、クリスにも、私の越えられなかった壁にチャレンジしてもらおうか」

敗軍の将は兵を語らず、とはなりません。かおりは支援役に回ることに。戦術は良かったけど度胸が足らなかったかおりには向いてそうな役回りである。



かおりアドバイス1 手料理
テレビの料理番組を見ながら料理に励む初心者クリス。

最初に見たのは国営放送の『今日の料理』って…ツッコミどころ満載だな。まず、渋谷の某放送局は国営でなく公営。あと、音楽がマヨネーズ会社が冠についた3分クッキングのやつだし。

次に出てくるのは『ウーピー五分間クッキング』なんですが、何故か音楽は『くるみ割り人形』。

続いて出てきた『地球の料理ショー』の元ネタは「世界の料理ショー」でカナダの番組。グラハムとスティーブが会話するってネタは他のトコでも使われてたな。てか、洋物テレビ番組とか知らねえって。

『地球の料理ショー』の七面鳥丸焼きをかなり適当に真似するクリス。行き詰った末に違うチャンネルへ。色々混ざった結果大変なことに。



かおり「ホームコメディじゃないんだから」
いや、ホームコメディだぜ?



かおりアドバイス2 手作りプレゼント
藤枝家居間で何やら機械いじりを始めたクリス。

クリス「ワタシはこれでもスミスの資格持ちネ。アメリカに帰れば副業にもできる腕前デス」

えーっと、スミスってのは鍛治屋のことでして…。嫌な予感がしますね。クリスはパーツを取りに外出。そこに現れる昭。

昭「なるほど、護身用か…。しかし見たところバレルとハンマーがないな。小雪ちゃん、クリスはどこに?」

バレルというのは樽ではなく、ハンマーというのは金槌でなく。一般的には銃身、撃鉄とそれぞれ訳されますね。しかし、平和な日本で実銃見て全く慌てない昭のアメリカナイズぶりはやばいな。或いは仕事の経験上?

昭「ちょっとクリスに日本の法律を教えに行ってくるよ。じゃ」

うん、それは最初にやっておくべきことだったと思うんだよね。日本には銃刀法という法律がありまして、これによる銃規制が世界に冠たる治安の良さの一つの要因となっており云々。



結局かおりには手に負えず、涼子にお鉢が回ってくる。手っ取り早い方法がないことを学んだクリスは涼子から家事を習うことに。しかし、浩二のことをよりによって涼子に相談するというのは、能天気なクリスらしい手だよな。

クリス「Thank you very much!これでdarlingと無事に結婚できたら、最初にリョーコに報告するデス!」
涼子「そ、そう…なの…」
クリス「?どうしたデス?元気ないネ」
涼子「あ、ううん。何でもないのよ、何でも…」

まぁ、涼子としても流石に複雑ですよね。空気を読まずに突っ走ってしまうのが強いというのは、ダメ恋の姫緒ルートにも通じるよなぁ。そういや、姫緒を支援してたのは、かおりと同じく下世話キャラの夏夜だったな。

浩二「ただいま~今日の晩飯は…ク、クリス!」
クリス「Oh, darling…ワタシがdinnerなんて、いきなり言われると恥ずかしいネ」

ということで、クリスが夕飯の支度を手伝っているところに帰ってくる浩二からの一言。クリスの都合の良い(?)聞き間違え。そういうのは新婚さんになってからね。

なーんとなく小雪がクリスに厳しいのは、やはり浩二を巡って争う立場だからか。



それなりに上手く行った台所の手伝いに続きまして、ボタン付け。指を刺してしまったクリスに優しい浩二。ちょっと絆されてきたか?と思ったら、やり方を覚えて調子に乗ったクリスが浩二の制服のボタンをいじくり回した結果、シャツ全滅。おいおい。。。

さて、シャツを全滅させておいて気持ち良さそうに寝ているクリスを叩き起こすか、寝かせておいてやるか。

浩二「毛布借りるよ」
かおり「うら若き女性の部屋に無断で入り込んで、いきなり言う台詞がそれか?」
浩二「オナニーの最中とかじゃなかったからいいじゃん」
かおり「最中だったらどうするつもりだ」
浩二「そりゃ、また罪滅しするだけで」
かおり「…ベッドにあるやつ勝手に持ってけ」

んー、ちょっかいをかけたものの照れもしない。かおりは完全に敗北したことを感じたか?クリスに毛布をかけといてやる優しい浩二。

小雪がボタンを直してくれるというが、本人に直させると浩二は応える。なーんか、最近浩二はクリスに優しいというか、ちゃんと向き合ってるというか…。



クリスが立ち聞きした涼子と梨恵の話。どうやら大事なクライアントがデザイナーも交えて話をしたいと言ってきているらしいが…。あぁ、なんだ、やっぱり見合いか。梨恵も自分のことを棚に上げて世話焼きなことで。

クリスから事情を聞いた浩二。梨恵は開き直って浩二を味方に引き込みにかかる。いやいや、知らないこととは言っても浩二に再婚を後押ししろって、ちょっとちょっと。

相手の男は商事会社の専務で年収一億かー。なかなか厚い壁だな。結構地に足着いてる方の浩二は割と経済力に気を遣う訳で、一介の学生に過ぎない自分の非力を感じて凹む。

浩二が凹んでる理由がちゃんとは分からないものの、しかし原因が涼子の見合いにあるということは分かるわけで、で、素直で優しいクリスの結論は。

クリス「お見合いをぶち壊すネ!」




クリス「Darling…嘘、ツイテマス。リョーコに、再婚して欲しくないって思ってマス」

意外と鋭いところがあるよなぁ、クリス。涼子の再婚は涼子と小雪、たった二人の藤枝家にとって大事な問題であって、周りが勝手に盛り上げるのは違うだろう、という意見も至極真っ当だし。

浩二「ありがとう…クリス」
浩二「お前…頭いいけど単純で、んで、いい奴なんだな」

そうなんだよなぁ、クリスはいい奴なんだよ。



さて、お見合い当日!
梨恵に渡された和服に着替え、相手の男高柳と引き合わされる涼子。察しが悪い涼子はここまで全く気付いておらず狼狽える。



ウェイターに変装した浩二が不味い料理を出して見合いをぶち壊しにするという、何ともあれな作戦。てか、威力業務妨害だぜ?しかし、高柳、案外取り乱さないな。流石は大物。

クリス「ダメダコリャ、次いってみよーデス」

染まり過ぎだってww『まずい料理でディナー台無し作戦』は失敗。続きまして『食事中に寝るなんて失礼ね作戦』発動。てか、こういう悪巧みを策略担当の瑠璃や知恵者のかおり抜きでやるのは無理があるような。

高柳「現在、お付き合いをしている方はおられますか?」
涼子「パス…というのは?」

躱そうとするもののスマートに見えて意外と強引な高柳に負けて質問に答える涼子。しかし、答えは「いいえ」だったりする。あれれ?浩二も狼狽えるってもんですよ。


という訳で『食事中に寝るなんて失礼ね作戦』は失敗。この肩をすくめたクリスの立ち絵好き。

『食事中に寝るなんて失礼ね作戦』は二段構え。クリスが吹き矢で直接高柳を狙うらしい。ダクトに潜り込む二人。おいおい、コナミの潜入アクションじゃないんだぜ?

クリス「リョーコがプロポーズされてもいいんデスか?」
浩二「もう、いいよ…」
クリス「What?」
浩二「これがさ…もしかしたら、一番いい選択なのかもしれないし」

さっきの「いいえ」が余程堪えた様子の浩二。無理もない。急に気持ちが萎えた浩二をクリスが叱る。てか、怒る。暴れる。狭いダクトの中で。ちょっとまずいぞ。



天性のジゴロの血が適切な解決策を導き出した!流石は桜木家の御曹司だ!!



ちなみに、こっちはダクトを出ようとした時のトラブル。浩二はどっちも「ごめん」と言うわけだけれど、クリスにしてみれば妻である自分に何故謝るか、という態度。一貫してるなぁ。

浩二「ふ、夫婦ったって、こういうのは合意が…」
クリス「アレバいいのデスね~?」

浩二の発言は自分が嫌な場合にいうような内容ではない訳で、クリスは最初っからOKだし、浩二が乗り気になっちゃったら、そりゃもう、合意は成立してますよねー。桜木浩二、語るに落ちたな。で、結局狭いダクトの中でお尻を揉み続けることに。

クリス「モット…触りたいデスか?ワタシの体」
浩二「う…」
クリス「Yes or no?」

ここでイエスって言っちゃうのが桜木家の男だぜ!イエーイ!!クリスが何か道具(多分ワイヤー飛ばして巻き取る、バットマンが使ってるような奴)を使ってダクトを駆け抜け、辿り着いた先はホテルの一室。

こうなってしまったらすることは一つなわけで。
“可愛い。おかしいな…クリスってこんなに可愛かったか?”っていう内心描写、何とも虫のいい話と言うか何というか…。

浩二の頭と同じくらいあるクリスのバスト。いや、待ておかしい。あ、当ブログはHなCGはカットさせていただく方針なのでお見せできません。いやー、残念残念。

いざとなると案外恥ずかしがるクリス。あれ?クリスってこんなに可愛かったか?とプレイしてるこっちが思ったり。言うかなぁって思ったら、やはり「comin'」って言いましたね。ちょっと笑ってしまった。すまん。

クリス「会ってから今までの中で、一番素敵ネ」
浩二「…そうか」
クリス「…I love you.」

ここでね、「俺も」くらい言いなさいよ、って思うものの、いや、でも、ついさっきまで涼子のことしか考えてなかった浩二がそれを言うのは不誠実なような。いや、でもやっちゃった訳だし。。。

かおりの時と同じく、割と突発的なあれで関係を持ってしまった訳ですが、かおり編と違うのはクリスの方は最初から態度を鮮明にしている点で、恋愛問題についてクリスに葛藤がない以上、浩二は涼子とクリスの板挟みで苦しんで欲しいですよね。

てか、涼子の見合いは結局どうなったんだ?投げっぱなし?

今日はここまで!

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記2 かおり編後半

さて、飄々としていたかおりの態度に変化が訪れるかおりルート後半戦です。


第5話「ふたりはセフレ?かおり&浩二」
これの元ネタ、二人はプリキュアじゃないよね?多分もっと古いのがあるんだな。

かおり「ごめん!本当にごめんなさい!三徹明けだったし、仕事も終わってたし、無意識のうちに、ついフラフラと寝ちゃった…」
浩二「居眠りみたいに言うな…」

まぁ、かおりは実際それほど反省していない。解決策を話し合うかおりと浩二。かおりとしては、浩二と涼子との関係を壊す気はないわけで。取り敢えず、浩二と涼子がどこまで行ってるのか聞きたがる。

かおり「嘘…キスだけ?」
かおり「だってお前…だったら昨日のは初めてか?」
かおり「照れるなこのベッドヤクザ」

話が脱線しとるぞ。
本題に戻って、昨夜のことは「なかった方向で」ということに。そして、かおりはやはりマンションを出ることに。

かおり「昨日みたいに力強く止めれる?」
浩二「う…」
かおり「やめとけ…今日それ言ったら、それはもう『私の男としての発言』になっちゃうよ?」

浩二がかおりの幸せを願っているように、かおりも浩二の幸せと平穏を願っているわけで。浩二が自分に執着することに釘を刺す。いや、ワンチャンあるかもって思ってる部分はないとは言い切れなさそうだけどな。



と、暫くしまして藤枝家居間。
お昼の冷麦に文句をいう浩二の願いを聞いて、優しい小雪は素麺も茹でてくれる。うーん…うん、優しい。かおりを呼んで来いと言われて浩二が難色を示す。とっても不自然。と、言う所でかおり登場。珍しくまともに服着てる。これは明日辺り雪降るな。夏だけど。

ちなみに素麺と冷麦ですが、一般的には乾麺で~1.3ミリが素麺、1.3ミリ~1.7ミリが冷麦、1.7ミリ~がうどんとされています。そんなことより蕎麦食えよ。

かおりが席に着くと同時に「ごちそうさま」と席を立つ浩二。二人とも何だかぎこちないぞ、と。



甲子園が気になりつつ勉強中。瑠璃から花火の誘い。

瑠璃「メイドインチャイナの妙な日本語の説明書読んで一緒にせせら笑おうよ~」

こいつの性格の歪みは芸術の域だな…。しかし、浩二としてはかおりと顔合わせにくいという事情がありまして、はっきりしない物言いでパス。一方のかおりもクリスからの花火の誘いを断る。んー、さっぱりしないなぁ。



勉強している浩二に差し入れを持ってくる小雪。と、そこにかおりから電話。ちょっと気まずそうな顔で変態的な単語を並べ立てるのはどうかと思うけど、なるほどマネージャー業の残務処理ね。

浩二「ああ…前に納品したテキストが倫理チェックに引っかかったんだと。だからちゃんと伏字にしろとあれほど…」
小雪「ある意味真剣なのは認めるけど、ああいう大学生になるのだけはやめてね、浩二」
浩二「別に…俺にはもう関係ないし」

小雪「浩二さぁ…」
浩二「ん…?」
小雪「かおりさんと何かあった?」

明らかに怪しい浩二の態度。流石に鈍感な小雪も何か勘付いた様子。小雪に怪しまれるって余程だぜ、浩二くん。てかさ、何に対してもマイペースなかおりと喧嘩というか冷戦状態ってのは余程のことだし、かおり自身がそれだけ浩二に対して真剣に向き合ってるってことなので、そりゃ疑われるよなぁ…。



涼子に状況を報告する小雪。浩二とかおりの間に涼子を入らせようとする小雪は、やはり感度が鈍いんだけど、いや、別に小雪が不感症とかそういう話ではなく。。。瑠璃は何故小雪に『お兄ちゃん、しばらく見ないうちに年上キラーになってた』とか言ってしまうんだ。揉めさせたいのかww

かおりと浩二の仲裁(?)に関して昭にお鉢が回ってくる。父子仲良く野球盤に興じながら。高校生と親父で野球盤って、ちょっと変な感じだな。

昭「お前、小雪ちゃんとはしょっちゅうやり合うくせに、かおり君とここまでしっぽり「やっちゃった」のは初めてだろ?」
浩二「他意はないよな…ないんだよな、親父…」

やるとしっぽりを合わせると意味が極端に限定されるので、ダメです。あと、昭さん、この状態だとその冗談が冗談になりません。

昭「よっしゃ、チャンスチャンス」
浩二「くっそ~!」
昭「集中しろぉ元金の卵…略してキンタ」
浩二「負けるわけにはいかんっ!」

Flash時代に再度ブームを迎えた「金太の大冒険」ですが、岐阜放送ラジオが発祥なので丸戸得意の東海ネタということになりますね。初出は75年?意外と古い!

昭「もし、喧嘩してるのなら、ちゃんと仲直りだ。土下座して、他の女と全て切れるからって言えば、必ず許してくれる」

パパのアドバイスは役に立ったり立たなかったりする。いや、実際のとこ浩二が他の女(涼子とか涼子とか)と全て切れるからって言ったら仲直り出来そうですけどね。



執筆中のかおり、浩二とのあれこれを思い出してしまい、音楽をガンガンかけてオナニーを始める。いや、音楽かけたら「今最中です」って伝えてるようなもんじゃ…。で、折り悪くというか、いや、お約束な感じに現れる浩二。幸いかおりが何をしてたのかには気付かず。

かおり「で、なに?何の用?夜這い?」

接触をなるべく避けてきたのにノコノコと現れた浩二に対してかおりは冷たい。いや、オナニー邪魔されたから不機嫌なのもあるかもだけど。浩二はよそよそしい態度が怪しまれているということを伝える。さて、怪しまれずに過ごすにはどうしたら良いか。

接触を避けるのではなく、これまで通り軽い接触を保とうということになったわけですが、その距離感が難しい。例えば服装とか、二人でいる時に何するのとか。

浩二「肩に頭乗っけるな。体重預けるな。さり気なくリラックスすんな」
かおり「しょうがないじゃん…こうするとなんか落ち着くんだから」

おいおい、かおりは本当に「なかったこと」にしたいのか?言行が不一致だぞ。と思ってたら、キスしてしまいました。あーあ。大人らしい常識論を持ちだして、もう止そうと言い出したのはかおりなのだが、結局浩二に積極的にアプローチをかけてしまう。

浩二「俺たち今…あの時の約束、反故にしようとしてるんだぞ?」
かおり「私は…いつも浩二にも選択権渡してるよ」
浩二「………」
かおり「して欲しいことの中には、もちろん『何もするな』だって含まれてる。…それを踏まえてどうする、浩二ぃ?」

かおりは意外と臆病というか、度胸がないので、常に浩二との合意を形成しながらじゃないと先に進めない。すれてるようでいて意外と純だった夏夜(ダメ恋)、経験豊富なようでいて全くのウブだったかすり(パルフェ)にも共通する部分があるよね。

浩二「俺…かおりさんのこと…好きみたい」

最中にこの発言ですよ!そりゃ、かおりさんの膣も締まるってもんです。くそう、恐ろしいジゴロの家系め。



さて翌日。二人っきりになるとついつい良い感じの雰囲気になってラブイチャしてしまうということで、外で会うことに。でも、外で会ってもどうしようもない下ネタトークは変わらないんだな。浩二の目的は外に出て、かおりと昔みたいに遊んで、かおりが引っ越す残り一ヶ月を元通りの関係で過ごすこと。

「…浩二は、その方がいい?」
「やれるもんならやってみな」
「本当にそれができるんなら、望むところ」

この発言を見る限り、かおりとしてはどうも今更浩二と元の関係に戻ることは無理だと感じてるっぽいですよね。本気になってる自分を自覚してるのかな。

映画
→ラブストーリーを見たがるかおり。おいおい、デート気分だろ、あんた。でも、映画館ってヤれちゃうよな、と気付いて取り止め。

遊園地
→大観覧車で30分も二人きり、なんてシチュエーションは確実にアウト。

デパート
→安いものなら服でも買ってあげよう、なんて言い出す浩二。喜ぶかおり。この時点でかなり男と女っぽいのだが、試着室が危ないという判断からパス。いや、試着室でしちゃうって余程だぜww

というわけで、どこにも行けずに公園へ。しかし、引き籠りのかおりにとって、炎天下の外出はきつかったようで、ついにダウン。浩二の膝枕。



浩二「とりあえず、今の様子は、仲の良い姉弟に見えるかな?」
かおり「どうだぁ?いいとこ、恋人同士じゃないの?」

かおりは浩二を男として意識するし、浩二はかおりを女として意識するわけで、もう何でもない二人組という訳にはいかない。

「俺たちがさ…もう、男と女でしかいられないとしてさ…」
「もし、その…その関係でもいいから、かおりさんに出て行って欲しくないって言ったら…」
「俺…やっぱりかおりさんと一緒にいたいよ」
「好きだよ…かおりさんのこと。少なくとも、毎日顔を見たいくらいには」

浩二の告白。父親の教え通り、覚悟を持って引き留めにかかった。良いぞ、浩二。頑張れ。(何故か兄貴かなんかのつもりになっている)

浩二「駄目だわ俺…うん、好きだ、かおりさんのこと大好きだ。なんか閃いちゃった…」
かおり「だ、だから、落ち着いて考えろよ…お前には、ずっと前から好きだった人が」
浩二「うん…最低だな、俺」
かおり「わかってんならもう口に出すな」
かおり「私が悪かったよぉ…もうしない。絶対に、お前に男なんか感じないから、だから許して…」
浩二「瞬間最大風速かもしれないけど…今は俺、かおりさんが一番好きだ」

もうちょっとかおりを取るか、涼子を取るか、みたいなのがあっても良かったかなぁと思ったりもする。ただ、かおりの方が「涼子を押しのけて自分が?」みたいなトコがあるから二人共がそれを考えだすと面倒臭いんだけど。

キスだけしていいかと聞いて、キスをする浩二。かおりの「キスだけで満たされるなんて、本当に好きってことじゃないか」って発言が良いなぁ。浩二と元の姉弟に戻るのは寂しかったくせに、本気の関係になるのは怖いというかおりの乙女心。



その夜。
突然「ねえ、パパ…」と息子から呼ばれた親父が狼狽して鼻からブランデーを飲んだ様子がこちらになります。40度のアルコールを粘膜吸収するのはきついぞー。あ、ブランデーはそもそも「火の酒」という意味です。鼻から火が出るのもむべなるかな。



浩二「親父はさ…一度に二人の女の人を好きになったこと、もちろんあるよな?」
昭「二桁まで減ったことはあるけど、二人ってのはないなぁ…」

糞野郎すぎる昭ですが、でも、わざわざ自分に相談してきたのは「一度に何人も好きになってしまうのは仕方ない」と言ってもらいたかったからだと看破して、息子に厳しい言葉を投げかけて、最後に「いつまでも好きな人と一緒にいられるといいな」なんて優しい言葉をかけられるんだから、やっぱりカッコイイ。昭オジサマに惚れた。



涼子と「大変大変かおりさんが」という話。ついに修羅場か、と流血の惨事を覚悟した浩二。慌てて涼子を宥めにかかるも会話が噛み合わない。どうやら修羅場ではなさそう。自体を飲み込みかおりを訪ねる浩二。

浩二「決めたんだって?引越し。もう、契約までしちゃったんだって?新しいマンション」
かおり「………うん」
浩二「………」
かおり「その…ごめん、勝手に決めちゃって」
浩二「なんで…」
かおり「いや、それは…話せば長いこと…にはならないけど、ちょっとばかし、その、言いづらい…」

引き留めを聞き入れてくれなかったことを責める浩二。言い淀むかおり。ここの会話に一周目は違和感を感じなかったのだけれど、よくよく考えてみるとちょっと噛み合ってないんだよね。

浩二「好きなのに!かおりさんのこと大好きって言ってるのに!」
かおり「あ、あは…そう、面と向かって、思いっきり言われると、その…」
浩二「それでも駄目なの?結局なにも通じてなかったの!?」
かおり「い、いや、その…」

かおりを放したくない浩二は、かおりに釣り合う男になるように頑張るから、と懇願する。それを拒むかおり。この辺は、無気力な人間にありがちな自分への自信のなさの表れなのかなとも思えたり。
かおりは浩二を囲ってしまう前提でマンションを借りた訳だが、自分の気持ちが浩二に全然伝わってないことに凹み気味です。で、態度を硬化させてしまう。

かおり「め…」
浩二「…?」
かおり「めんどくさい」
浩二「え…」
かおり「一度や二度寝たくらいでそこまで考えるなんて、なんてめんどくさい奴だ」
浩二「かおり、さん?」
かおり「ちょっと誘惑されたくらいで、そこまで本気になっちまうなんて、なんてめんどくさい奴だ」
浩二「そ、それ…どういう…」
かおり「好きだって勘違いしただけで、どこまでも先走るなんて、なんてめんどくさい奴だ」

字面からは分からないけど、微妙な機微を感じる演技で一色ヒカルの実力に感心するセリフ。
これはかおり自身に対する言葉でもある。自分の気持ちが全然浩二に伝わってないのに一緒に住もうとマンションを契約しちゃう自分の馬鹿さ加減に呆れたり、苛立ったりしている。

かおり「めんどいの嫌。マジなの嫌。純愛は…嫌いだ」

多分、かおりは極めて現実社会にありがちな人間なんだと思うんですよね。本気になっては空回って傷付いて、力を抜いてやる方が傷付かずにそれなりに上手くいくからそれで通して、一見器用で世慣れてるけど実際は繊細で不器用で本気になることに恐怖を抱いている。

かおり「浩二…私、お前のこと、嫌いじゃないよ。むしろ好き」
浩二「………」
かおり「でも私は…うん、やっぱり、出てく」
浩二「………」
かおり「…ごめんね」



最終話「大騒動の小さな家」
「大草原の小さな家」くらいは僕も聞いたことあります。

ついにかおりの引越しの日。荷物運び要員として貴重な男手である浩二はモチベーションが極めて低い。小雪に叱咤されながらダラダラ働く。フローリアス樹ヶ丘五階女性陣(かおりを除く)がてきぱきと働く中、肉体労働に関しては植物並のかおりは邪魔にされる。自分の引越しなのに。

小雪「ちょっとかおりさん。みんな忙しいんだから邪魔しないようにキッチンの中でビールでも飲んでて」
かおり「…足手まとい?」
瑠璃「遠慮がちに言うとそんな感じ」
クリス「ルリ!ソレハvery very little 失礼ヨ」
涼子「そうよ瑠璃ちゃん。足手まといなんてとんでもない」
涼子「かおりさんはわたしたちと同じ速さで動けないだけなんだから」

手は結構速いけどな。なんちゃって!!(反省します。
小雪に緩衝材渡されてプチプチやってて良いよと満面の笑みで言われるかおりって人間として結構終わってるよな。いや、僕は大好きですけど。

「観葉植物の鉢植えはどうする?」って件について自分で聞くのがきまずくて瑠璃に伝言ゲームを頼む浩二。ええい、イライラするウジウジな奴め!伝言ゲームは浩二→瑠璃→昭→クリス→かおりと進む。間にクリスを挟んだら絶対上手く行かないと思うのだが…。

クリス「『官能小説の母上はこうなる運命だ』とカオリが…」

ちなみにクリスが示したのは『母娘萌姦 悦虐ラブラブ生調教』藤枝母娘と浩二がモデルになってるという、身内を売ったような小説だが、いや、正直ちょっと読んでみたい。



かおりの部屋から荷物が全部なくなって、かおりと初めて会った日を思い返す浩二。回想でもかおりは下着にワイシャツという格好だった。大学1年からそれなのか…。で、そこに現れるかおり。浩二の視線が誰に向いてるか、かおりは分かっていた。

かおり「なのに…どうして今になって私の誘惑に負けてんだよ、お前。肝心なとこでヘタれちゃって…いや、固かったけど」

何でシリアスなシーンにシモな笑いを挟むのかwww

浩二「きっかけは、多分あれ。かおりさんが最初に出てくって言い出したとき。ほら、俺がゴネて…」
かおり「………」
浩二「そしたら、かおりさんが優しくて…背中が触れて、あたたかくて、やわらかくて、気持ちよくて」
かおり「お前…スキンシップに弱かったのかぁ…そっか…当たり前だよな、マザコンなんだから」

浩二は自分が如何にかおりを想っているかを語ってるんだけど、かおりは小雪からもらった緩衝材をプチプチし始める。照れ隠し?

かおり「浩二は、本当は私のこと、そんなに好きなわけじゃない」

似たセリフがパルフェの里伽子ルートにもあったなぁ、と思ったり。これは半分は、自分が諦めるために自分に言い聞かせてる節もあるよね。


新居着。運び込みというところで、荷台にいた浩二が乗り物酔い。新居のトイレで吐くわ、ベッドを占領するわ、という体たらく。

小雪「ごめんねかおりさん。新品のベッド、いきなり使っちゃって」
かおり「いいよ、全然問題ない。それに…小雪が謝ることじゃない」
小雪「それでもごめんね」
かおり「小雪が謝ることじゃないて言ったよね?」
小雪「かおり…さん?」

かおりの微妙な心境を表してるよなぁ。浩二に代わって謝る小雪って浩二の何なのさ、ってかおりの立場としては思うわけで。いや、なかなか可愛いとこありますよね、かおりさん。

かおりの新居は2LDK。ベッドもソファーも大きい。僕は一周目には何にも気付かない鈍感でしたが、二週してみるとなるほど怪しいところだらけだ。セリフの中にもソファーが大きいってのは言及されてるし。



浩二は働くようになったものの、ちょっとヤケっぽい。かおりと話そうとしないし、かおりもかおりで浩二と話せない感じ。モヤモヤするなぁ、この二人。

小雪「もう、まだイジけてる。ホントにごめんねかおりさん」
かおり「だから!他人が謝るなって!」
小雪「っ!?」
涼子「かおりさん…」
かおり「あ…」

僕はやっとこの辺で何かおかしいよなって感じになってきました。涼子のこれは事情が分かってる反応だよなぁ。


引越し完了ということで宴会開始。浩二はベランダで黄昏気味。小雪は泣き上戸の説教上戸になってかおりに絡む。良い奴だなぁ、かおり。OPで登場人物は成年と書かれているので、皆して酒を飲んでいる。そういうシナリオが許されるんだから良い時代ですね。今から10年近く前のゲームですが。

かおり「小雪…本当はお前があいつの側にいるべきなんだよな。私とか、あのひとじゃなく…」

こういうセリフってお察しキャラらしいですよね。自分と相手の関係以外は気にしない、気にする余裕がないヒロインよりも周りが見えちゃって苦しむヒロインの方が僕は好き。

涼子「…いつでも会えるわよ」
浩二「それは…お互いの心が離れてない場合に限るよ」
涼子「離れてないわよ?かおりさんと浩くん」
浩二「どうして、そんなことわかるのさ…」
涼子「ん~…今日一日だけでも、色々とわかったわよ?」

かおりの部屋に何が増えていた?という涼子からの謎掛け。浩二にはその答えが分からない。その答えがかおりの本心を知る鍵になる。

涼子「今はわからなくても、浩くんが本気でい続ければ、必ずかおりさんの本気が帰ってくるから」

浩二は、涼子が自分に甘いのが不思議でならない。自分は恋人である涼子を裏切ったわけで、そうまで涼子に優しくしてもらう理由がないと感じている。いや、でも、涼子にとっては恋人じゃなくなっても、浩二は自分の息子みたいなものな訳で。

涼子「浩くんだもの」
浩二「どの俺?お隣の子の俺?家族同然の俺?それとも…」
涼子「お隣の子で、家族同然で、大好きな浩くん」

涼子「…浩くんが見ようとしなければ」
浩二「え…?」
涼子「いつまでたっても、“あの子”の本当の気持ちに気づかない」

母親であり、恋人である涼子は浩二の全てを受け容れ、そして助言する。浩二の幸せを願っているから。このシーンで涼子のことが好きになった人もいたんじゃないだろうか。僕は、正直なところ涼子の株が上がりました。



宴もたけなわですが、そろそろお開き。最後にかおりから皆へ一言ということに。

涼子「…自分から言うんだったら、これが最後のチャンスよ」
かおり「え…」
涼子「みんな帰って、ここに一人ぼっちになって…30分経って、1時間経って、1日経って…」
かおり「………」
涼子「そのとき、後悔したくなかったら、もう、折れるしかないと思うんだけど?」

おいおい、こっちの背中も押してくれるのか。優しい女だなぁ、藤枝涼子は。いや、でも、それでこそ、この擬似家族の母親役というべきかもしれない。フローリアス樹ヶ丘5階の母親役ということは、かおりにとっても母親代わりのはずだから。

かおりから一人一人へ一言ずつ。
特に涼子への一言が良い。

かおり「涼子さん…一番迷惑かけたね。取り返しのつかないくらい、酷いことしちゃったね」
かおり「ごめん…ごめんね。もうしないから」
涼子「さあ…何のことかしら?」

昭、クリス、瑠璃、小雪、涼子と来て最後に浩二。

かおり「浩二…」
浩二「うん…」
かおり「私…私、さ…」
涼子「………」
浩二「な…なに?」
かおり「………さいなら」

ここまでお膳立てされながら、別れの言葉しか言えないかおりはヘタレ女だと思うぜ。いや、でも、そこが可愛いとも言えるわけだが。



帰り道。レンタカーの返却に付き合う浩二。藤枝母娘と瑠璃とクリスはタクシーで帰っている訳だが、そっちではなくこっちに付いてきた真意は、涼子から出されたヒント「かおりの部屋に増えていたもの」についてヒントを貰うため。

増えたもの、PC。元々ラップトップとノートが1つずつだったのが一つ増えている。リビングテーブル。輸入物で余裕の10万越えという高級な二人がけのソファー。

浩二「稼いでんなぁ…あの人」
昭「ちと浮かれすぎのきらいはあるけどね。さ、浩二の番」

さて、かおりは一体何に浮かれているのか。
増えたものはまだまだある。本棚。中身がスカスカの洋服ダンス。大きめのダブルベッド。そして、ワンルームでも良かったはずなのに2LDKを選んだということそのもの。さて、導かれる答えは如何に?



かおりの家。インターホンとノックの音。鍵が閉まっていないドアを開けて、かおりの前に浩二が現れる。急な登場に狼狽するかおり。

かおり「ど、どしよ…なんで、なんでぇ?」
浩二「もしかして、もう寝てる?」
かおり「う、うわ…うわぁ…」
浩二「なんだ、起きてるじゃん。開けるよ」
かおり「あああ開けるな!」
浩二「そんな台詞、着替え中だって言ったことないじゃん」
かおり「だって…だって…」
浩二「だって…泣いてるから?」



ようやく、彼は正解に辿り着いたようです。いや、正解なんてものは無数にあるものですから、そのうちの一つと言えば良いだろうか。少なくとも、愛とセックスで解決できる類の解答に彼は辿り着いた。



所変わって藤枝家。
涼子「小雪ちゃん…」
小雪「はぁ…すぅ…」
涼子「ママはね…あなたがいれば…何もいらない」
小雪「すぅ…ん…すぅぅぅ…」
涼子「いらないの…」

辛いなぁ、涼子。



さて、かおりの前に戻ってきた浩二。

浩二「なんで俺、あんなにいじけてたんだろ…かおりさん、こんなにちっちゃくて可愛いのに。俺が、守らなきゃならないひとだったのに…」
かおり「わ、悪いものでも食ったのか?」
浩二「熱に浮かされてるのは確かだよ…嬉しくて、嬉しくて、かおりさんを抱きしめて、めちゃめちゃにしたいと思ってる」
かおり「う、嬉しいって…お前、大丈夫か?」
浩二「やっと、気づいたから…俺は、とんでもない勘違いをしてたってことに」

勘違い。かおりがこの部屋を選んだのは、二人で住むため。

浩二「自分の気持ちのことばっかで、かおりさんがなにを考えてるのか、気づこうともしなかった…ごめん」
かおり「だからぁ…お前なんかと関係ないんだって。私たちがどうなろうと、いずれ出てくつもりだったんだって…言ったよな、前も?」
浩二「そうだね…確かに聞いた。俺、めっちゃ悲しかった」
かおり「そ、それでさ…部屋探して…紆余曲折あって…やっとここ見つけて…契約して…いろいろあって…現在に至る」

「紆余曲折」と「いろいろ」について気になる浩二。

かおり「予算は10万以内。ワンルームでもいいから、なるべく新築」
かおり「どうせ出かけやしないから、駅からの距離とかはどうでもいい」

身の丈にあった一人暮らし。そのつもりが狂ってしまったから、現状がある。

かおり「新築は望み通り。駅から徒歩15分。これもまぁ良しとしよう」
浩二「そうだね」
かおり「けど…2LDKで家賃15万5千円?敷金と礼金合わせて80万以上ぶっ飛んだ?何だそりゃ?」

大きめのダブルベッド23万8千円。ソファーもリビングテーブルも、全部二人用。出ていくというかおりと、一緒にいたいと言って引かない浩二の、意見を集約した結果の産物。

かおり「なんでこんなデカいとこ契約しなきゃなんないの?どうしてなんでも二人用のもの選ばないといけないの?」
かおり「私の稼ぎ程度じゃ、滅茶苦茶キツかったんだからね!」

かおり「めんどくさい」
浩二「え…」
かおり「一度好きだって言われたくらいでそこまで考えるなんて、なんてめんどくさい奴だ」
かおり「ちょっとなつかれたくらいで、そこまで本気になっちまうなんて、なんてめんどくさい奴だ」
かおり「好きだって気づいただけで、こんなにも先走るなんて、なんてめんどくさい奴だ」

かおりはサバサバしてるようで、とても、めんどくさい女だった。男の言葉に一喜一憂して、ちょっとしたことで先々まで思いを巡らせてしまって、度を越してはしゃいだり、どうしようもないくらい沈んだり。

「めんどいのOK…」
「ん…マジなの歓迎」
「かおりさん…大好きだ」

浩二のトドメの告白。しかし、引越し話の時にかおりが離れようとしてると誤解した浩二への不信は大きい。秋月かおりは臆病で繊細な女なのだ。丸戸ヒロインは下世話なほど繊細で傷つきやすい。

かおり「浩二が私と同じこと考えてないって知って、浮かれてた気持ちに、冷水を浴びせられて、自分の先走りが物凄く怖くなって…」
かおり「そりゃそうだ、冷静に考えたら、これって人の男奪って、しかも囲っちゃうってことだし」

浩二を拒むかおり。かおりの葛藤に気付けなかったこと、傷付けてしまったこと、その罪を償いたいという浩二。

浩二「だから…やらせて」
かおり「………」
浩二「やらせて、かおりさ…」



よりによって、この場面で出てくるのが「やらせて」なんて言葉だった訳で、そりゃ殴られますよね。涙腺を緩め気味だったせいで笑いへの耐性が甘くなっていた。大笑いした。まぁ、浩二はかおりのヒモになるわけだから、困ったら身体でってのは何らおかしくないような、いや、おかしいかww

かおり「お前、ここまで私を追い詰めといて言う言葉がよりにもよって『やらせろ』か!?」
浩二「すぐにエロに持ち込むのはかおりさんの持ち味じゃん」
かおり「私はTPOをわきまえてる」
浩二「俺だってそうさ。今は…やっちゃう時だよ、かおりさん」

かおりの愛人、もう少しアレな言い方をするとヒモになる決意を固めた浩二は忠実にその役割を果たすべくかおりに迫る。押しに弱いかおりは案外あっさり浩二に唇を許してしまう。抵抗出来ないまま、結局やっちゃうことに。

浩二「だって俺、かおりさんの愛人だもん。かおりさんを気持ちよくすることにかけては妥協しないよ?」

いざ、浩二が自分の胸に飛び込んできて、こんなこと言ってどんどん攻めてくると、うぶなお嬢ちゃんのような反応しか示せなくなるかおり。浩二になすすべなくやられてしまう。実際「いやいや」言いながらかおりノリノリだしな。アナルセックスまでしてしまうし。



翌朝。浩二に犯されまくってボロボロのかおり。安らかに眠る浩二を見て「ええい腹の立つ」なんて思いつつ、寝言で名前を呼ばれて機嫌を良くしてしまったり。それがまた、浩二にすっかり惚れ込んでいることを実感させられて腹立たしくなったり。ベッドマフィア呼ばわりしてみたり。この前はヤクザだったけど格が上がってる…のか?



かおり「寝言一発で全部チャラになると思ったら大間違いだ!この性欲魔神め!」

夜を徹して10回もセックスをした二人。浩二の性欲に舌を巻くかおり。かおりの本に出てくるキャラはそんなもんだと反論する浩二。いや、その反論もどうなのよww

かおり「あの物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは一切関係なく、従って登場人物の精力、持続力、耐久性などは作者の妄想であり」
かおり「身近にそんな人物がいるなんて想像もしてませんでした~」

この台詞、クスっと出来て好き。自分は何て男を囲うことになってしまったのだろう。何て男に惚れてしまったんだろう。なんてことを言いつつも、浩二が愛しくて、浩二と一緒にいるのが幸せで、そんな状態に陥ってることがちょっと悔しくて。



暫く後。



なんつー状態で仕事してんだあんたwwいや、休憩中の光景だと思おう。この体制だと浩二逞しい感じするなぁ。頼れるなぁ。

恐らく昭に「たまには顔出せ」と言われたらしい浩二は、週末久々に実家に戻らないかと提案する。難色を示すかおり。浩二をヒモにしちゃってる状態に対する後ろめたさがあるんだろうなぁ。

かおり「顔向けできないよ。昭さんにも、小雪にも。…涼子さんにもね」
浩二「…なんか駆け落ちした日陰女みたいだぞそれ」
かおり「…自覚あるし」
浩二「うわぁ…」
かおり「全部、私のわがままが悪い訳だし」

かおりは浩二を囲ったからには責任を持つ、ということで昭からの仕送りも全て返している。適当なようでいて真面目と言うか、何と言うか。いや、それが帝王大生っぽいな、うん。

かおり「うるさいなぁ…あんたは私の側でゴロゴロしてりゃいいのよ」
浩二「その立派なヒモ扱いはやめてくれよ…何年一緒に暮らせば考え改めてくれるかなぁ?」
かおり「…少なくとも浩二が大学出るまで」
浩二「まだ半年もあるのかよ…」

高3の夏からだから、もう約四年も一緒に住んでるのか。その四年間で、浩二がつけた家計簿によると浩二はかおりに400万の借金があるとのこと。私大文系だと授業料だけでも400万は超えるから浩二は国公立に進んだのだろうか。勉強したのだな、多分。

「その借金だけどさ…そろそろ踏み倒す気にならない?」
「その…私が、債権者と保証人を兼任するってのはどう?」

夫婦であるからといって直ちに債務の保証人になる訳ではないけれど、なんてツッコミは野暮ですよね。かおりの、すごく、遠回しで探り探りなプロポーズ。対等でないとだめだと拒む浩二。浩二の反応にいちいち律儀に悲しそうな顔するかおり可愛い。

浩二「週末、実家に戻るぞ。二人して。そこで詳しく教えてやる」
かおり「………」
浩二「ヒントはだなぁ…最初がプ」
かおり「あああ言うな!変な期待持たせるな!」

ここで観客(?)の拍手が聞こえてくるのが良い。アメリカンで大変良いww浩二からのプロポーズ予告に思わず涙ぐむかおり。この人、浩二が絡むと弱いなぁ。。。



かおりルートは、ちょっとした弾みで生じてしまった関係をどう処理するか―無かったことにするのか、未来へ向けて発展させていくのか―っていうベタな筋なんですけど、秋月かおりっていう個性的なキャラクターがそこに配置されたからぐっと物語が面白くなった気がします。

ふらふらしつつも器用に世の中渡っていくタイプのかおりが、浩二と深く関わったせいで「らしく」なくなっていく様子は微笑ましいですし、「これはどういう気持ちなんだろう」と考えさせられることもありました。浮かれて浩二との同棲準備を進めてたってのは驚かされましたし、あぁ、かおりは可愛いなとも思いました。

浩二の側にもうちょっと葛藤があっても良かった気もするけど、自分が最低なことをしていると気付いた時にはかおりがぶっちぎって一位を独走していたというのは、リアルと言えばリアルなんだよね。


今日はここまで!

HERMIT「ままらぶ」プレイ日記1 かおり編前半

さて、テスト期間だったり、PCがクラッシュしたりという困難を乗り越えてこんにちは。「ままらぶ」の個別ヒロインについてのプレイ日記というか、レビューというか、そういうものを書いていきたいと思います。第一弾は秋月かおりです。取り敢えず、共通ルートからかおりルートに入るところまで。


秋月かおり CV:一色ヒカル
帝王大(!?)の学生で浩二の家庭教師で売れっ子の官能小説家。
朝に弱く、活動性が低く、下着にワイシャツ一枚という裸同然の格好で五階をうろうろしている。色気担当。ポジション的には浩二の姉。常に面倒くさそうで、泰然自若としているが、鋭い洞察力を持っており浩二と涼子の関係にいち早く気付く。
パルフェのかすり、ダメ恋の夏夜と同タイプの下世話お姉さん。身も蓋もない言い方だとは思うが、僕はこの系列のキャラクターが大好きです。ええ、大好きです。しかも一色ヒカルだぜ、やっほー!!



第1話「ファミリー555」
仮面ライダー555の撮影はうちの近所の目白大学でやってました。龍騎に出てきた喫茶店の撮影はうちの隣でやってました。平成ライダーはあんまり見てないなぁ。∨3派です。

昭提案の入居五周年記念パーティは明日土曜日。しかし、入居記念日は涼子と浩二にとっても出会った記念日なわけで、どうにかダブルブッキングを回避しようと必死になるわけだけど、必死に言い訳をしてパーティを取り止めにした結果として浩二は土曜日に小雪とデートをすることに。おいこら、それは本末転倒だ。浩二はどうにかして涼子とのデート成功を目指す。
というのあらすじ、って感じです。



家庭教師の時間中に音読しながら官能小説を書くかおり。家庭教師の時間中に涼子とのディナーに向けてマナー本を読む浩二。お前ら勉強しろ。

かおり「『どうして受け入れてくれないんだ!僕は母さんのことをこんなに愛してるのに!』雄一は、剥き出しになっているそそり立ったペニスを握りしめ…」
浩二「待て!その設定はやめてくれ!」

擬似的とは言っても母子カップル(この表現どうなのよ)が身近にいると、こういう話を書くのも捗るってもんですよねww



トリトンの部屋に涼子を連れ込もうとしたところ、折り悪くトリトンで打ち合わせをしていたかおりと担当編集者が浩二の視界に入る。編集者がかなり強引な感じにかおりを部屋に連れ込もうとしてる訳だけど、かおりって案外押しに弱いタイプなんですかね。

浩二「九回裏、ツーアウトフルベース、カウントはツースリー。…スコアは三対三」
涼子「浩くんっ…」
浩二「絶体絶命、ピッチャー桜木。ランナを見て、ゆっくりとモーションに…」

編集者「だからぁ、話すだけって言ってんだから、もっと気楽に…」
かおり「悪いけど…そういうの虫酸が…」
編集者「ぐええっ!?」
かおり「…え?」

浩二「…デッドボール。押し出し~。樹ヶ丘学園、サヨナラ負け~」
涼子「やったぁ!さっすが浩くん」

編集者に硬球投げつけてノックアウトする浩二。カッコイイ!!流石は元エース。そういや、練習を見にきて威張り散らすだけのOBをビーンボールで仕留めたってエピソードが涼子・小雪ルートの方であったような気がするな。可愛い顔してラフプレーも軽々こなす浩二君イカしてるぜ。

かおりルートのつもりなんで、結局は帰る方の選択肢。午後11時59分、ギリギリで小雪との記念日に間に合った浩二。明日は日曜日だし、帰って夜更かししてパーティーをしようと仲良く二人で帰る、というところで現れるかおり。



かおり「こんな遅くに二人きりって…済ませることだけ済ませた帰り?」
口を開けば下世話な台詞しか出ないトコ、大好きです。上機嫌なかおりは六年目突入記念パーティーの費用を出してくれる。さてさて、上機嫌な理由とは?

かおり「ついでにこれ返す」
浩二「…へ?」
小雪「ボール?」
かおり「な~んであんなとこにいたのかなぁ?エース君」

お察しキャラのかおりさんには何でもお見通しですww




第2話「アメリカン・フィアンセ」
主人公が全く知らないうちに決まっていた許嫁が現れるというベタな話。
昭からの国際電話(BGMに銃声付きww)で大切な客人の来訪を告げられる浩二。クリス襲来。ファッションセンスとか色々やばい。しかも速攻でキスしてくる。で、嫉妬の鬼と化した小雪に責められる浩二。気の毒。

かおり「その前にさぁ…その娘はどしたの?小雪が窓から突き落とした?」
小雪「してないっ!」

涼子と小雪と浩二の関係を面倒臭くするのがかおりの趣味なんだろうかwwと、いうところで風呂から出てきたクリス。服は涼子が洗濯してしまったのでバスタオルを巻いただけ。それにまた怒る小雪。

かおり「い~じゃん別に。あたしだってよくやってるし」
小雪「その行為を一度だって認めた覚えはないの!」


場が紛糾する中、のこのこ帰ってくる昭。更に紛糾する場。何故か土産はお饅頭。「シカゴに行ってきました」って名前だし…。元ネタは「草津に行ってきました」か?

かおり「…あ、このお饅頭アメリカものなのに美味しい。涼子さん、お茶頂戴」

この頃のかおりは徹底してマイペースを貫いているなぁ。



クリスに色々と妙な日本文化を吹き込むかおり。泡踊りとか尺八とか夜這いとか…。で、被害を受ける浩二。いや、流石に尺八とかされてはいないが。

浩二「かおりさん!クリスに変なこと吹き込むのやめてよ!」
かおり「クリちゃんに?何言ったっけなぁ…」
浩二「待て!まずその愛称からやめてもらおう」

もうwwホント下ネタしか言わないなwww大好きだ!!言い慣れてるから良いって、馬鹿野郎!!


クリちゃん(笑)の大暴れの様子を画像でご覧下さい。









と、散々大暴れしたクリスはついに家庭内裁判(?)にかけられる。

クリス「Sorry…スビバゼ~ン」
かおり「あ~あ~泣かした泣かした。クリス、ほら、その悲しみをこのオカリナの音色に乗せるのよ」
小雪「…何でオカリナ?」

クリス「ズ…ズビバゼ~ン!Yoyoyoyoyo~」
かおり「あ~あ~また泣かした。クリス、今度はこのピロピロを…」
浩二「お願いだからこの状況で遊ばないでかおりさん」
かおり「場を和まそうとする私の地道な努力を」

だったらお前が吹けwwwてか、クリスはどんだけかおりに乗せられるんだ。素直にも程があるってもんだろ。取り敢えず、しばらく距離を置くということで置くということでまとまりましたとさ。



夕食時になっても買い物に行ったきり帰ってこない涼子。心配(?)するかおりと小雪。

かおり「…かかっちゃったのかなぁ」
小雪「ママはパチンコ玉が換金できることも知らない人なの!」
かおり「小雪、パチンコ玉は換金できないよ。景品と交換するしか…」
小雪「そういう詭弁はいいから手伝ってよ」

このスレまくった会話いいなぁ。しかし、高校生にして「かかっちゃった」の一言でパチンコだと分かる小雪はどうなのかしら。詭弁を言うかおりのというか、一色ヒカルの棒読みが光るww

記者「犯人の向かい側、若い男女が銃を向けられています。何か犯人と言い争っているようです」
かおり「若い男女だってさ…やっぱり涼子さんって歳不相応な外見だよねぇ」

帰ってこないと思ったら、涼子と浩二とセットで銀行強盗の人質に。テレビ中継でそれを知る二人。で、かおりさん、そんな状況で言うことがそれですかアンタは。あ、取り敢えず浩二と涼子は無事に助かりました。



またクリスは暴れましたけどね。



第3話「Dear my sinister」
偶然を装って菊永瑠璃登場。頭脳タイプのキャラがかおりと瑠璃と二人になったので、こっから丁々発止の遣り取りが期待できます。取り敢えず、登場した瞬間から表裏感が満載なんだが、どうもかおりは違和感を覚えている模様。お察しキャラだからな!

かおり「…浮かない顔ね、浩二」
浩二「かおりさんまでそゆこという…?」
かおり「相談なら乗るわよ」
浩二「交換条件は?」
かおり「あんたのそそり立った赤黒い肉棒見せてくれない?最近見てないからどうも実像を思い出せなくてさ」

お察しキャラのかおりが助け舟を出したのかと思ったら、やっぱ下ネタしか言えないクソアマだったwwま、二人の間では挨拶みたいなもんですけどね。かおりの方が若干あわよくば、を狙ってるだけで。。。

かおり「もしかしたら、感じ取ってるのかもね」
浩二「何を?」
かおり「私を、騙し切れてないこと」

で、こういう風にたまにカッコイイこともあるから困ります。


浩二と瑠璃の関係を端的に表すのが以下の二枚。
こちらが過去。


こちらが今。


浩二は瑠璃の奴隷、なのだそうで。10年前何も告げずに引っ越してしまったことを根に持っている模様。しかし、縄跳びでSMプレイってのは、ええ、その、伸びちゃうと飛びにくいよ?(どうでも良い

瑠璃は自分の地元である成海大に浩二を進学させようと画策する。拒むものの思い切り逃げ腰の浩二。瑠璃は説得ではなく浩二を樹ヶ丘にいられなくする作戦に出て、浩二は下着泥棒の濡れ衣を着せられる。何か、クリスと小雪が瑠璃の策にこれ以上ないくらいあっさり引っ掛かってるのが可愛らしくて良い。それを傍観するかおり。かおりとの連携プレーで助け舟を出す涼子。結構ヒヤヒヤするね。



下着泥棒作戦に失敗した瑠璃は強硬手段へ。要はこういうことww



瑠璃「『胸は小さいほうがいいんだ』ってお兄ちゃんが!」
かおり「…浩二ってつるぺた好きなの?」
昭「何言うかなぁ…膨らみきってない蕾も、たわわな果実も、どっちも平等に愛すよう、厳しくしつけてあるに決まってるじゃないか」
かおり「…だよねぇ」

瑠璃「お兄ちゃん、いつも瑠璃の体のことほめてくれるから…すべすべで、良い匂いがするって…まだ『女の子』の体が大好きなんだって」
かおり「…浩二ってペドなの?」
昭「何言うかなぁ…守備範囲は1○歳から90歳まで。好き嫌いせず誰にでも手を出せって厳しくしつけてあるに決まってるじゃないか」
かおり「…だよねぇ」

この二人の妙な余裕が素敵。

涼子「そんなに若い子の方がいいんだったらもう勝手になさいっ!」
かおり「いや、この際若い子ってのは関係なくない?」

無駄に冷静www このイベントはイマイチ本音がどこにあるのか分からない涼子が、結構浩二に本気なんだなってのが分かって嬉しいですよね。



瑠璃への反撃に出る浩二。フローリアス樹ヶ丘は桜木父子が経営する高級娼館だったのだ!という嘘を自分から話しておいて「知りすぎたお前には消えてもらう」とか言い出す浩二。かおりもグル。ノリノリである。という狂言の中で瑠璃の悪巧みが明らかになり、浩二は樹ヶ丘を追われずに済みました。良かった良かった。


回想シーン。大体全てお見通しのかおり。

かおり「仕事の癖でついつい人物観察が習慣になってね…態度、言動、視線の動きから肌の艶まで」
浩二「最後のって関係あるの?」
かおり「…関係あるよ。特にあんた周りに」

涼子さん、若く見えるけどやっぱり浩二と上手く行ってる時のほうが肌艶良いとかそういうのってあるのかしらね。

かおり「協力してあげてもいいけど、二つほど条件がある」
かおり「私と契約なさい。ちょうど今、アシスタントが入り用でね」
浩二「…それって今とどう状況が変わる訳で?」
かおり「私は…あいつに比べれば、ちょっとはマシよ?」

QB「僕と契約して官能小説家になってよ」って奴ですか?ww




第4話「こちらオータームーン出版社」
瑠璃の支配から脱したものの、かおりのアシスタントになって扱き使われる浩二。かおりが手を火傷したため、かおりが喋ったのを浩二が打ち込むという執筆風景。出版社との調整まで浩二がやっている。

かおり「浩二台詞。お疲れ様、いつも大変だね、かおりさん。浩二台詞終わり」
かおり「私が振り向くと、いつの間にかそこには、コーヒーをトレイに載せた浩二が微笑みながら三点リード」
浩二「大変なのは俺だぁっ!」

かおり「浩二は背中から私を抱きしめると、耳朶に舌を這わせ、シャツの上から胸を揉みしだく」
かおり「浩二台詞『ね、ねえ、かおりさん、俺、もう』三点リード」
浩二「そんなにコーヒーが欲しいなら淹れるからその嫌がらせだけはやめて!」

えーっと、うん、大体こんな感じでして、瑠璃の頃より浩二の立場がマシになったか、というのは難しい問題ですね。

かおり「ライターが途中で逃げたエロゲーのサルベージだって。明日から忙しくなりそうね」
どっかで聞いた話だね。いや、良くある話だけど。



かおりを除く樹ヶ丘5階女性陣会議。かおりが浩二を独占している状態に異議を唱えたいらしい。年の功とか何とかでかおりの前に押し出される涼子。瑠璃の腹話術人形状態。



瑠璃「だからと言って、あなたが浩くんを好きにしていいっていうの?」
涼子「だ、だからと言って、あなたが浩くんを好きにしていいっていうの?」
瑠璃「大体あなた、浩くんのなんなの?いつも裸同然の格好で彼の前をうろついて。それって誘惑しているつもりなわけ?」
涼子「だ、大体あなた、浩くんのなんなの?いつも裸同然の格好で彼の前をうろついて。それって誘惑しているつもりなわけ?」
瑠璃「目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には彼の赤ん坊がいるのよっ!」
涼子「め、目障りなのよあなた。もう彼の前に姿を現さないで頂戴。わたしのお腹の中には…っていやだぁぁぁっ!?」

まぁ、その、嘘から出たなんとやらという奴なんですけどね。しかし、涼子と浩二の関係を知っている瑠璃とかおりとが涼子をいじってる様子はなかなか面白いですね。

かおり「今のが涼子さんの本心だったら、あっさり引いたんだけどねぇ」
かおり「さ、締め切り締め切り…じゃあね」

女性陣束になってかかっても、ちょっとかおりは手強いぞ。



かおりが受け持つエロゲーのヒロインは姉妹にしか見えない母娘。これを浩二に手伝わせるのは嫌がらせだな。嫌がらせだろ。

浩二「…見た目若くて美人だけどおっとりした母親、玲子と、主人公と同じ学園に通う、小うるさい幼馴染の小春…?」
かおり「定番だねぇ」

浩二に母か娘、どちらか片方のストーリーを任せようとするかおり。何か「どっちが好き?」みたいな話になってるけど、いや、違うからな、浩二くん。で、選択肢四つのうちで「どっちも選べない」とすると以下の遣り取りが出て面白い。

浩二「…ちょっと考えさせて」
かおり「そんな悠長なこと言ってる時間はないんだって」
浩二「人生の一大事じゃないかぁ」
かおり「主人公に自分を重ねすぎ」
浩二「ほ、他のキャラに逃げるって選択肢はないの?例えば、隣のお姉さんとか」

かおり「…『逃げる』扱いか、その新選択肢は」
浩二「は?」
かおり「別にいいけどね…」

かおりが浩二に対して何らか執着を持ってる様子を見せたのはここが初めてじゃないかな?ここまでは他のキャラクターの遣り取りを傍観してるのがメインだったし。ちょっとワクワクしてきますね。



かおりが不動産屋から出てきたのを目撃する涼子。不動産屋に行くのは不動産が必要な場合であって、投資目的とかでない限りは引っ越すことになるわけで。急遽持ち上がるかおりの引越し話。どうも両親が帰ってくるから他所で一人暮らしをしようかということらしい。

瑠璃「…両親いたんだ。てっきりその辺から生えてきたんだと思ってた」
クリス「…確かにカオリは行動範囲がplant並ですカラね」

瑠璃「高校通ってたんだ制服姿のかおりって想像できない…」
小雪「う~ん…それについては、実はあたしも」
クリス「…確かにカオリは服装がplant並ですカラね」

お前ら失礼だな。いや、事実だけど。事実だけど。あと、服装が植物並ってなんだ。


かおり「かおりが抵抗しないのをいいことに、浩二の手は、白いシャツの隙間から、二つの山の頂上目指して差し込まれる」
浩二「………」
かおり「浩二台詞『ああ、かおりさんのおっぱいやわらかい』浩二台詞終わり』」
かおり「かおり台詞『やんっ、いきなり摘まないでぇ』かおり台詞終わり…」
浩二「…って、うわぁっ!?」

かおりの引越し話を聞いて、意気消沈の浩二。仕事にも身が入らない。かおりの嫌がらせにもすぐ気づかないくらい。ちなみに、この仕事一つ一つがかおりの引越し資金になるわけで、それを考えると色々気合も入りませんよね。

自分が出ていくのが嫌なのかと問うかおり。家族だと思っていたのに、絆があると思っていたのに、と青臭いことを言う浩二。ちなみに、この会話はこの体勢。



かおり「あっおいね~、お前」
浩二「るさい」
かおり「まぁ、仕方ないか。それが浩二の武器でもあるからねぇ」
浩二「武器ぃ?」
かおり「そ~そ~。その青さと桜木家伝統の胡散臭さがミックスされると」
かおり「これがボディブローのようにじわじわ効いてくる訳だ」

そうなのか。効いてきてるのか…。

かおり「小雪なんか可哀想にね~。いっつもやられっぱなしでさあ」
浩二「やられっぱなしなのは俺の方じゃん」
かおり「そうやってナチュラルに口説いといて、本命があの人じゃねえ…浮かばれないわ」

かおりは浩二の身辺についてほぼ完璧な理解に至っている訳で、それでも浩二に引っかかってしまうのだから、他人のことを言えないくらいダメだよなぁ、と思ったりする。

かおり「…それでも出て行くなって言う?」
浩二「なんで言っちゃ悪い?」
かおり「そういうのはその女の男が未練たらたらで言う台詞」
浩二「な…?」
かおり「お前はママと妹だけに飽きたらず、姉にまで欲情する気?よくできた陵辱家族システムだね」

浩二は小雪に対して無自覚で、こういうことを言われても気付かないというか、意識されないというのは何なんだろうなぁ。という訳でまぁ、結論としては「私を引き留めたかったら、まずはやっちゃわないと」ということで。ひどいな。

昭パパからのアドバイスも似たようなもので「本気で行って欲しくないのなら、体で繋ぎ止めろ!」だそうで。クソ野郎ばかりか、このマンション。

浩二「んなことできるかぁっ!相手はかおりさんだぞ!?」
昭「そうだよ?お前なら絶対やらせてくれると思うけどなぁ…」
浩二「訳わからんこと言うなぁっ!大体俺はお前とは違うんだ!遊びでやっちゃってたまるかっ!」
昭「じゃ、やる時は本気でやらないとな。ちゃんと人生設計込みで」

何か、昭パパは意外と良いこと言うんですよね。あ、まぁ、今回引用したセリフは思ったより良い感じじゃなかったけど。でも「やる時は本気で」とか悪くないですよね。



翌朝、突如姿を消すかおり。朝壊滅的に弱いはずのかおりが!?よくよく部屋を調べると、どうもかおりはノーパソ持って出かけた様子。締め切り厳しいから缶詰になることにした模様。しかし、火傷が治ってない手では限界があるわけで。困ったなぁ、というところでドアがノックされる。

かおり「寝てる?」
浩二「どこをどう見たら俺が寝言言ってるように聞こえるんだ?」
かおり「いや、私が」

かおりのホテルに突如現れる浩二。行き先も告げずに出てきたはずなのに浩二が現れたことを、かおりは現実だと思えない。

かおり「…確かめてみるか」
かおり「キスしよ?」
かおり「ん…目閉じて、浩二…」

かおり「やっぱ夢か」

どうせ夢だろうからしたいことしとけ、みたいな感じが実は現実ってのはベタですけど、でも、よりによってかおりがね。いや、夢じゃないですからね。樹ヶ丘のホテルに片っ端から電話してかおりを見付け出した浩二。その行動力カッコイイぞ。

かおり「で、家族想いの浩二くんは、ここに来ることもちゃんと家族に言ってきたんだろうね?」
浩二「………」
かおり「特に………涼子さん」

かおり「一般論としては、一家のキーマンだから。彼女に話が通っていれば、とりあえず問題ないわ」
かおり「他方…推測の域を出ませんが~、非常に個人的な見解を述べさせていただくと~」

出た!丸戸得意の個別論、一般論。
回想。家を出る時に涼子に呼び止められる浩二。ここの選択肢でかおりルートに入るか決まってくる。かおりのところへ行くとは言えない浩二。これは、何というか、恋人である涼子に対して後ろめたい気持ちがあるからだよなぁ。かおりはかおりで、明らかに誤魔化しっぽいのに浩二を行かせてしまう。

かおり「なんで許すの涼子さん…知らないよ私」



というわけで、72時間連続稼動が決定した浩二とかおり。
27時間経過した辺りで一本完成。『淫欲シスター聖なるバイブ(ル)美尻に埋め込まれた嗜虐のロザリオ』ってひどいタイトルだな。頭が疲れたと言い出す浩二。

浩二「まる一日エロ台詞とエロ描写ばっかり聴かされ続けた青少年の身になって考えてみろ」
かおり「ああ…そういうこと」
浩二「しかもかおりさ…若い女の人の声で…」
かおり「個別論?一般論?」

かおりの声だから余計になのか、若い女性の声なら誰でもなのか。

かおり「興奮冷ますんだったら抜けばいいじゃない」
浩二「うがぁ~!!!」
かおり「ビデオチャンネル見るんなら、しばらく部屋出てるけど?」
浩二「あ、あ、あんた…あんたなぁ…」
かおり「でもそれだと10分100円だから勿体無いな…あ、そうだ、私を使えばタダだよ?」
浩二「聞くな、何も聞くな…俺は、俺はもう、ヒデぇ…」
かおり「よし、この際だ。コンドームもサービスしちゃおう」

空気が読めるかおりは、浩二に逃げ道を残しつつ、徐々に締め上げているような感じがある。優しいと言うか甘いと言うか。いや、ずかずかと踏み込むのが彼女の流儀でないだけかもしれないし、思い切ってしまえないからかもしれないが。丸戸の下世話ヒロインはいざとなるとヘタレっていうパターンだからなぁ。

一方の藤枝家。食器が割れたりとか赤い月とか月蝕とかオーロラとか夕立の後の虹とか黒猫とかカラスの鳴き声とか下駄の鼻緒が切れるとか、不幸の予兆山盛り。



かおりの仕事はこのまま行くと間に合いそう。これで引越しの資金が出来てしまうけれど良いのかと問うかおり。出ていくことを認めた訳じゃないと答える浩二。

浩二「やってることは、ものすげー低俗で、これが女子一生の仕事かとか言いたくなることはあるけど、仕事してる姿も全然格好良くないけど…」
浩二「それでも成功して欲しいし、嬉しい思いをして欲しい。てか、幸せになって欲しいんだよ、かおりさんに…」

ナチュラル口説き入りました。思わず狼狽するかおりが意外と可愛い。

かおり「その分…小遣いたっぷりやるよ。お年玉だって奮発する」
浩二「だから姉ちゃん大好きさ」
かおり「ふふ…そうか、大好きかぁ」

かおり「ふふ…私も大好きさ」

どんどん良い雰囲気になってしまう二人。これは危ない、というところでかおりが寝落ち。ふぅ、驚かせやがって。あ、これは死亡フラグ・・・。



かおり「あんたはヒモみたいだけどね…」
浩二「どこがよ!」
かおり「年上の女をとろんとろんに骨抜きにするところとか」
浩二「俺、何もしてないじゃん。ただ好きになっただけで」

いつの間にかラブラブ?の浩二とかおり。と思ったら即興劇でラストシーンを作るという話でした。

浩二「どうしてラストシーンだけ、こんな作り方にしたの?即興劇なんてさ」
かおり「迫真の演技が聞きたかったから…かな?」

下心透けてないかぁ、かおりさん。さて、どうにか完成して、二人してベッドに横になる。ここで帰る選択肢もあるものの、寝てしまうとかおりルート決定。そういえばベッドはダブルだったんですね。一人で来たくせに何故ダブルの部屋なんだ…。

かおり「深く考えない、さ、寝な。子守唄歌ってやろうか?」
浩二「やめろ。それで寝ちゃったらマザコンみたいだ」
かおり「んなら、おやすみのキスにしとく?」

と、言う訳でキスをしてしまいました。72時間ぶり二度目のキスをして満足気なかおり。

浩二「待て…何するんだよ」
かおり「あんたが嫌だって言わないのが悪い」

かおり「なんで断んないのよ」
浩二「かおりさんこそ…なんでしてくるのさ?」
かおり「そりゃまぁ………かなりなんとなく」

三点リード×3のところから色々と読み取りましょう。てかねー、ちょっと気になるお隣の男の子と三日三晩一緒にいて、出て行かないで欲しいとか、幸せになって欲しいとか、色々言われていたら、そりゃその気にもなってしまいますよね。

かおり「…帰る?涼子さんとこに」

ここで涼子の名前を出されると当然浩二としては迷う訳で、しかし、まぁ、何というか、ここまで来ちゃったらというか、この三日三晩一緒に過ごしたことの大きさと言うか、色々ありまして。

浩二「さわって…いい?」

こういう結論に至る、と。浩二の中でかおり>涼子になったのがどこなのかってのは難しいんだけど、この瞬間から恒久的にかおり>涼子になった訳じゃなくて、このタイミングに色々重なっちゃったからこうなったってことだと思うんですよね。

かおり「まさか…やめるなんて言わないよね?私を、求めてくれるよね?」
かおり「気持ちいいだろ?きもちいいんだろ、浩二?私とのセックス、いいよね?」

浩二に求められることを求めるかおり。自分から積極的な決定的なアクションを起こすのが得意でないかおりとしては、浩二に求められるという状況がやっぱり安心できるのかなぁ。



今日はここまで!

戯画「パルフェ」プレイ日記27 短編3部作 『Parfait au Chocolat』 

PCの調子が相変わらず悪いのでなかなか更新できません。
今日はちょっと機嫌が良いようなので、re-orderで追加されたショートシナリオを。



○curio
キュリオの朝は悲鳴から始まる。
今日出勤一日目の新人花鳥玲愛の髪を自分とお揃いのツインテールにした美里。



美里「ねえ翠さん見て見てっ、ツイン・ツインビームですよっ」
玲愛「違います私は嫌だと言ったのに真名井さんが無理やり私の髪をツインビームにっ………って、そのツインビームとは何ですか?」
ツインビームは大介が言い間違えたのが由来だっけ?ちなみに、この馴れ馴れしいのが玲愛の教育係になる。気の毒な玲愛。

馴れ馴れしさ全開で絡んで来た美里への抗議を込めて、あっさり過ぎるくらいあっさりした自己紹介をした玲愛。しかし、図太いキュリオのメンバーには通じない。あと、驚きの事実。なんと、すずは玲愛と同い年。見えない!見えない!!

キュリオの新人教育は皿洗いから始まる。もっと詳しく言うと、スポンジに台所洗剤を適量含ませて、という説明から始まる。世間知らずな美里仕様。玲愛はバイト経験豊富だからなぁ…。

famille御一行様ご来店。回想シーンでやったのと同じ遣り取り。「ご主人様」「奥様」の遣り取りは、全くただの軽口なんだけどニヤニヤするよね。二階の窓際の席に座る仁と里伽子に恨みがましい視線を送る常連客。

翠「こら香奈子!そんなとこ突っ立って何やってんだよ!?」
香奈子「…いつもの席が空いてない」
翠「あそこはお前専用じゃないの!おとなしく下の席に座ってろ!」

curioが誇るフロアチーフも気の置けない常連客に対しては荒っぽく、本格的メイド喫茶の接客にやや疑問を持ったfamilleの二人でしたとさ。

勤め始めて一週間。あまりに底辺からスタートする新人教育やら、緩すぎるcurioの雰囲気やら、長々と居座ることに全く遠慮を感じさせない常連客やら、イライラを募らせるアッパー系真面目人間花鳥玲愛。バイト経験は豊富だったみたいだもんな。

玲愛「何とかしてくださいチーフ!」
翠「あ~、それとバランタイン、ダブルで。以上、よろしく」
玲愛「ちょっとぉ!話聞いてくださいよ」

愚痴モードの玲愛と飲みモードの翠は噛み合わず、更にそこに図々しいいつもの常連客が加わり、困惑する玲愛。しかし気を取り直し、curioへの不満を翠にぶつける。真面目な玲愛にとって、curioは真剣味が足らない。で、ついでに若店長こと大介のことまで悪く言ってしまい。

香奈子「…よくわかってない人間のこと、そういう風に軽く言うのも良くないことだと思う」
玲愛「え、えっ?」
翠「香奈子…お前、大介が誉められても貶されても機嫌悪くするのやめろって」

玲愛はこれから約二年後、似たような体験をすることになる。好きな人間が誉められても貶されても不機嫌になる奴というのは意外といるものだ。詳しくは「○11/17 里伽子VS玲愛(里伽子通常)」で。

で、玲愛の不満とは関係ないところで。翠が二号店に行くことについて香奈子と翠が緊迫。この話は誰のルートの未来なんだろ。誰のルートでもない、大介争奪戦(笑)が続いている状況か?

curioの本当の凄さは営業時間内には分からない。次の営業日に一時間早く来てみて、一時間遅く帰ってみろと言われた玲愛は、次とは言わずその日のうちに既に閉店したcurioを訪れる。時刻は既に0時を回っている。美里に捕まる玲愛。美里はもう終電が無いからと自宅に泊まることを提案して、玲愛を連れて銭湯へ。そういえば美里は未だにあのボロアパートに住んでいるのか。

玲愛「いつも、こんな時間までキュリオにいるんですか?」
美里「わたしだけじゃないですよ。翠さんやさやかさんも結構いるし、大介さんなんか、夜中の2時とか平気なんですから」

キュリオの面々の隠れた努力をしる玲愛。この美里でさえ、残って練習をしているという。そう考えると、キュリオってファミーユ以上のブラック体質だな。まぁ、そこそこレベルにチェーンとして成功している飲食店にはありがちだが。

美里「真剣に働いてませんよ?」
玲愛「へ…?」
美里「みんな、真剣に楽しんでます」

curioの基本は仁や里伽子が言っていた通り「道楽」であって、そこでは店員すらもせかせかしない。「ご主人様」であるお客様に贅沢で、楽しくて、余裕のある時間を過ごしてもらうため。いや、店員たちがその辺りに自覚的かどうかは分からないが。



美里を評して<一生懸命を、額に汗せず実行する、玲愛とも、彼女の“天敵”とも微妙に違う人>としているけれど、上手いな。由飛と美里、二人の似て非なる点が良く表れている。




翌朝、遅刻して現れる玲愛。良くも悪くもcurioに染まってきたのかもしれない。髪型は、美里を認めたことを示しているのか“ツイン・ビーム”に。名前の呼び方も「真名井さん」から「美里さん」へ。






○famille
今日は仁の20歳の誕生日。風邪をこじらせて寝込み、欠勤。仁が心配で仕事どころではない恵麻。それを宥める里伽子とかすり。

恵麻「世界でたった一人の弟が苦しんでるのに、何もしてあげられないなんて…」
里伽子「大丈夫です。弟なんてあたしには一人もいません」
かすり「あ、わたしも弟はいないな~」

里伽子やかすりも、仁が心配でないわけではないが、常識的反応として恵麻ほど取り乱しはしない。淡々と仁が欠けた状況に合わせて準備を進める。夕方からは明日香が入るということだが、それまでフロアは里伽子一人。

かすり「それはまた…無味乾燥な店内になりそうね」
ご尤も。里伽子自身も否定しないww

curioの結城父子が来店。男二人連れで次々に菓子を平らげる光景は異様だけど、流石の里伽子は顔色一つ変えないし、眉一つ動かさない。

大介「な、なぁ、ちょっと待ってくれ親父」
誠介「ん?あの娘は好みか大介?偶然だな、私もだ」
大介「いや好みだけどそういう問題じゃなくてだなぁ」
香奈子のようにクールで掴み所がなく、翠のように有能で気が利く。凄いスペックだけど、大介なら二重に尻に敷かれそうで恐ろしいな。

抜け殻状態の恵麻。呆れるかすりと里伽子。
かすり「仕方ないって。一度弟離れしようとしたけど、壮絶に失敗したんだから」
里伽子「リバウント…か」
これは一人との結婚のことを指してるんだな。

かすり「でもさぁ…恵麻さんの甘さも問題だけど、リカちゃんの冷たさも問題だと思うけどなぁ」
里伽子「冷たい、かな?」
かすり「あんた仁くんの彼女でしょう?」
里伽子「誰がそんなことを?」
かすり「状況証拠しかないけど…」
里伽子「自白もなしじゃ、有罪は難しいかもですね」

裁判員裁判の導入以降、その辺の認定はますます厳格になされていて…っていやいや、あと、状況証拠を積極的にさり気なく広めてるのは里伽子自身である。

かすり「わたしは…やっぱり寂しいなぁ。ファミーユには仁くんがいないと」
里伽子「公園に遊びに来たら、遊具がなくなってた心境?」
かすり「毎日毎日飽きもせずにからかってるのも、深い愛情の裏返しとか思わない?」
里伽子「仁を愛してる、と?」
かすり「だったらどうする?」

冗談っぽく言うものの、案外かすりは嘘をつかないんですよね。で、かすりの攻撃をさらりと受け流し、ちゃっかり恵麻の世話を押し付ける里伽子。上手いな。

かすり「う~ん、尻尾出さないなぁ」
尻尾を出す、って言葉はタヌキかキツネですけど、里伽子はどっちかな?

ショーケースの空き具合が段々とやばい状況になってきて、やっとかすりは恵麻の説得に乗り出す。結城もとい幽鬼のような恵麻。仁は元々身体が弱かったから、恵麻としては心配で堪らない。

かすり「いや、だから死にゃしませんって。きっとただの風邪ですよ」
恵麻「誓える?仁くんは大丈夫だって未来永劫誓える!?」
かすり「いや、将来を誓えと言われても………いいんですか?」
恵麻「都合のいい聞き違いしないでよ!」
やっぱ、良いキャラだなぁ、かすり。

curio御一行様を送り出した三時半頃、やっと現れた救世主こと雪乃明日香。えーと、浪人していなければ20歳の誕生日を迎えるのは大学2年だから、当時はまだ明日香は高一なのかな?

明日香「あ~もうっ、なんで連絡入れてくれなかったの?そしたらバイト休んでお見舞いに行ったのに~」
かすり「明日香ちゃん…あんたってやっぱ…いいコねぇ」

いやいや、明日香にだけ抜け駆けを許すだなんてとんでもない。これに続く“今日一日、スれた里伽子と丁々発止のやり取りをしていたスれたかすりは、そんな明日香の頭をいとおしげに何度も撫でた。”って一文がとても好き。

主役がいないようではバースデーパーティは延期になりそう。取り敢えず、明日香が入って余裕が生まれるわけだし、閉店と同時に恵麻を帰してやろうか、なんて話をしていたら…。

明日香「里伽子さん、さっき帰ったもん」
かすり「はぁ…?」
明日香「わたしがシフトに入ったのと同時に。『急用があるから後は任せた』って」
かすり「はぁぁぁぁ?」

恵麻「ケーキ…仁くんのバースデーケーキがぁぁ…」
フロアからは里伽子が消え。そして、キッチンからはバースデーケーキが消えていた。取り乱す恵麻。状況が理解出来ない明日香。何かに気付いたかすり。

『えっと、それはきっと、リカちゃんがくすねて、一人抜け駆けして仁くんのところに行ったんだと思います』
答えには辿り着いたが、その後の恵麻の反応を考えたら言えるはずもない。笑

かすり「あ…あのタヌキ…」
なるほど、里伽子はタヌキか。尻尾を見せたと思ったら、その尻尾は切れていて、本体は既に逃げ去っている。“トカゲの血の入った、タヌキ”とは上手いことを言う。



夏海里伽子は賢い女です。仁以外の人間の前で仁に対する愛を示すのは、自分の縄張り(笑)を明確にするためで、それを示さないのは、それはそれで意味があって。溺愛の恵麻、悪知恵のかすり、積極性の明日香が束になっても、なかなか敵わない。





○つまんない恋
ファミーユブリックモール店、開店直前の話。

・由飛
偶然、風に飛ばされてきたチラシの直撃を顔に受ける花鳥由飛。彼女の天才的な感性が、そのチラシの文字列に反応した。
『欧風アンティーク喫茶ファミーユ、ブリックモールにオープン』
『ただ今、オープニングスタッフ募集中』


・里伽子
仁「その…ごめん」
里伽子「何が?」
パルフェファンならこの二言だけで何だったのか分かるはず。10月9日昼、丁度四ヶ月ほど前の夢を見ていた夏海里伽子が目覚める。やっぱ大事な思い出なんだろうなぁ。



里伽子さんのセクシーショット。胸ありすぎじゃないですか?裸Yシャツってベタですけど良いですよね。パルフェのCGでは一番好きかもしれないなぁ。右手で左手の手首を掴んで伸びをしているところに注目。

里伽子「あの、馬鹿…」
カレンダーの翌日の欄には赤丸と開店の文字。彼女が何度止めても聞かなかった無謀な馬鹿の店が、ついに明日開店を迎える。呆れと愛しさと、色々が同居する複雑な表情。

里伽子「馬鹿にでも…会いに行くか」
確かに複雑だけれど、里伽子の声は明るい。例えそれが悲恋だとしても、彼女にとって、馬鹿の顔を見ることは習慣であり、力の源であり、彼女の存在にとって不可欠な行動なのだ。

ラベンダーの香水をつけて、出かける。初めて気づいてもらえた彼女のおめかしであり、里伽子ルートの「家族にしかわからないこと」で、明日香が「気合入ってる」と評したものでもある。敢えて一言でまとめるなら、未練たらたらな証。

“つまんない恋…ずっとしてたかった”
普通の大学生が普通に出会って普通に恋に落ちて。ドラマにも小説にもゲームにもならないような、何の変哲もない恋を2年続けて、幸せを掴みかけたところで掴む手を失ってしまった里伽子。普通に幸せに、なりたかったよね。


・恵麻
珍しく朝早くから位牌に手を合わせる恵麻。
「仁くんが…ファミーユをまた立ち上げちゃうんだって…どうしよう?」
内容とは裏腹に明るい声で一人に相談する。

仁がやっていることを一人は喜ぶのか。自分が仁に協力するとしたら一人は喜ぶのか。自分はどうしたら良いのか。勿論返事はないが、恵麻の心は安らいだ。

「まだ、許さないけれど………」
「がんばれ、仁くん」

“つまんない恋、まだしてるから”
親戚の、年が近い男の子がちょっと気になってしまうという、麻疹のような恋愛を10年以上経って、大人になっても続けている。いつか、何かの弾みで、叶ってしまうかもしれないという、ちょっとした期待を込めて。



・かすり
久々にの洋菓子作りに試行錯誤のかすり。見た目に反して繊細な性格の彼女にとって、ファミーユの味=恵麻の味を再現することはなかなかに難題で。

「う~ん、う~ん、うう~ん………ちょっと一休み~」

“気分転換が好き”ってのはかすりにあっていて良い。ファミーユのためにどうするのか。師の味を目指すのか、自分のベストを尽くすのか。頭を捻って、答えは出なくて、でもって気分転換に走る。仁が差し入れてくれたミルクセーキを飲み干し、明日への活力を得るかすり。

“つまんない恋かどうかなんて、してみなけりゃわかんないじゃない”
老舗和菓子屋の箱入り娘で家を離れてからは洋菓子作りにかかりきり。恋なんて縁がないまま、性格ゆえに耳の年ばかり食ってきたかすり。目の前にある恋がつまんないかなんて、そんなこと分かるはずもない。分からなくて良い。



・明日香
紛糾する文化祭に向けてのホームルームで槍玉に上げられる委員長の明日香。自分が文化祭に十分関われない理由の説明を余儀なくされる。

去年から家庭教師の先生の姉が経営する喫茶店でアルバイトをしていたこと。四ヶ月前、その店が火事で失われてしまったこと。明日からその店が復活すること。アルバイトへの復帰を決めたこと。その店が、学園祭で再現しようとしているファミーユであるということ。クラスメートから投げ掛けられる批判。そこには家庭教師の先生へのものも混じっていて。

「せんせは…頼んでないもん。仕方なくじゃないもん。わたしが自分で決めたんだもん」
「でもしょうがないじゃん!せんせ頑張ってたんだもん!せんせのためなんだもん!」

全くの私情であることを承知で啖呵を切る明日香。静まり返る教室。沈黙を破る美鈴。暖かい空気へ一変する教室。口の軽い副委員長によって、すっかりクラスに広まっていた『委員長の恋』。その真相を探るための大芝居。

「なんなのこれぇぇぇ~!?」

“恋がつまんないなんて、誰が言ったの?”
女子高生の明日香は、客観など気にしない。彼女にとって重要なのは、バイト先の優しいお兄さんとの仲を深めて、最終的には恋愛へと持っていくことであって、それはつまらないなんてものではない。アタッカー明日香にとって、つまらない恋愛などあろうか。



・玲愛
見た目に似合わない、トラディショナルでポライトな入居の挨拶をしていく玲愛。瑞奈と手分けして一通り挨拶を済ませ、荷物のバラシにかかる。勤勉な奴。玲愛のお隣についてうわさ話を始める瑞奈。

瑞奈「たにむらさんって言うらしいんだけどね、なんでも名門大学に通ってる大学生でさ、ちょっと格好良くて、すっごく感じのいい人なんだってさ」
玲愛「ふぅん、谷村さんね…」

聞き間違えである。谷村と高村はそんなに似ているだろうか。竹村辺りにしておいた方がリアルだったのではないか。どうでも良いか。

どうやら“谷村さん”はたまにプリンを配って歩いたりするらしい。妙な奴。出会いのチャンス?なんて浮かれる瑞奈に釘を刺す玲愛。
花鳥玲愛は仕事人間である。彼女を雇用したcurioは暴力団をも出し抜く恐怖の喫茶シンジケートだ。
(ここまでの2文を仮面ライダーのOP風に読むことww)

“恋なんて、つまんないことやってる場合じゃない”
極めて真面目に、自らの勤勉さだけを武器に世の中を渡ってきた玲愛にとって、恋などというものは余暇に過ぎない。しかしさ、そのつまんないことが自分の中で大きくなってしまった時はどうするの?無理に抑えようとして、それが出来なかったら?仕事だけにコストを投ずる訳にいかなくなった時、仕事人間は真価が試される。



・再び 由飛
夜のファミーユで、勝手に制服を着て、歌っている由飛。新進気鋭のシンガーソングライター花鳥由飛の新曲が完成。
仁「ファミーユへ…ようこそ。店長の、高村です」



“つまんない恋、始まる”
何か、もう一周したくなってしまう一行ですね。由飛と仁の出会いは主に由飛の性格上の問題によって、極めて「つまんなくない」形で―少し恥ずかしい言い方をすると運命的に―始まった。さて、二人の運命や如何に。




いずれも短いんですが、なかなか味わい深いですね。
仁を巡る微妙な攻防戦が繰り広げられるfamilleが好きかなぁ。恵麻、かすり、明日香、里伽子のキャラがそれぞれ立ってるのが良い。いやー、かすりがいると話が盛り上がるなぁ。「いや、将来を誓えと言われても………いいんですか?」とかたまらないですよ。

curioはツインビームじゃない玲愛のデザインが思ったより可愛くないのが残念だったなー。
翠が出てるのが嬉しいけどさ。

「つまんない恋」は二周目をやる前に是非やって欲しいなぁ、と思います。
最後の“つまんない恋、始まる”とか鳥肌モノですよ。


今日はここまで!